研究課題/領域番号 |
63302039
|
研究種目 |
総合研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
船舶抵抗・運動性能・計画
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
柏木 正 九州大学, 応用力学研究所, 助教授 (00161026)
|
研究分担者 |
大高 勝夫 九州大学, 工学部, 教授 (80194182)
浦 環 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (60111564)
吉田 宏一郎 東京大学, 工学部, 教授 (90010694)
|
研究期間 (年度) |
1988 – 1989
|
キーワード | 海中曳航ロボット / 位置制御 / 長大ケ-ブル |
研究概要 |
1.海中空間での複雑な流れの影響を受ける長大ケ-ブル(弾性索)の三次元挙動シミュレ-ションプログラムを開発した。これにはケ-ブルの伸び、捩り、曲げを考慮して実際の非線形挙動が表し得るように工夫されている。計算結果を既存の実験結果と比較してみたところ、十分な精度があることを確認した。 2.船舶・ケ-ブル・曳航ロボットからなる系の動的安定性を調べるための理論的手法を開発した。ケ-ブルの横偏位と張力が長さ方向にゆるやかに変化するとして、ケ-ブルの振動方程式をWKB法で解いた。また、曳航ロボットとの連成運動方程式を導き、翼などのコントロ-ル・サ-フェスの制御に対する曳航ロボットの安定性について調べた。 3.海中における流れのうち、内部波などによる、いわゆるstatistical fluctuationと呼ばれる水平方向に数キロメ-トル、垂直方向に数十メ-トル、周期数時間程度のスケ-ルの一様でない流れを計算機上にシミュレ-トし、その中を曳航ロボット・ケ-ブル系を船舶で曳航し、船舶の操縦によってロボットを所定の位置に誘導するシミュレ-ションプログラムを完成した。本シミュレ-ションプログラムには、ケ-ブルの非線形三次元挙動のプログラム、曳航ロボットに作用する流体力の実験結果など、これまで行われてきた研究成果が全て盛り込まれている。 計算の結果、複雑な海象下では、船舶を所定の位置に誘導するだけでは曳航ロボットとの位置の隔りが大きく、それを改善するためには更に複雑な制御が必要であることがわかった。 4.曳航ロボットの完全な誘導を目的として、エンドポイント・コントロ-ルの理論を展開した。その成果は今後更に研究されるべき船舶の操縦法の改良に応用することができる。
|