研究課題/領域番号 |
63302042
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
伯野 元彦 東京大学, 地震研究所, 教授 (10016321)
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研究分担者 |
家村 浩和 京都大学, 工学部, 助教授 (10026362)
片田 敏行 武蔵工業大学, 工学部, 助教授 (30147897)
土岐 憲三 京都大学, 防災研究所, 教授 (10027229)
岡田 恒男 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (40013122)
高梨 晃一 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (60013124)
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キーワード | ハイブリッド実験 / 地震応答 / 載荷実験 / AD-DA変換 / コンクリート構造物 / 動的相互作用 / 汎用的利用法 |
研究概要 |
ハイブリッド実験手法は、各種構造部材や地盤要素の終局限界状態に関する実験的解明と、それらを含む全体構造系の動的挙動の数値的解析を組み合せた、ユニークな実験システムである。このシステムはアナログ量とディジタル量の高速相互変換および電子計算機の高速・小型化などの情報処理技術の発展により、各種の分野に応用され始めている。本研究の目的は、ハイブリッド実験手法の高精度・高速化に関する技術的な検討と、より汎用的な利用法のためのソフトウエアーやマニュマルの作製にある。 上記の目的のため、研究代表者および分担者は、昭和63年度中に全体および部分会議を数回開催し、各々に開発された独自の手法に関する情報交換を行うとともに、汎用的利用を促進するためのマニュアルの骨子を作製した。一方、各々に開発した研究成果の特徴点について述べれば次のとおりである。 1)ハイブリッド実験に用いられている油圧式アクチュユーターの変位制御精度は、10分の1mm程度であるが、ネジを用いた機械式では、さらに1桁上の精度を得られる。しかし機械的なガタを克服する必要がある。 2)自由度の大きい構造物のハイブリッド地震応答計算を実施するため、大型計算機と実験とをTTS回線で結合する手法を開発した。しかしこの手法では、データーの電送時間(1ステップ0.2秒)が必要である。 3)構造物の一部とその他の部分における境界での力のつり合いと適合条件とを考慮したサブストラクチャー法を、ハイブリッド実験にも適用し、より一般的な定式化を試みた。 4)構造物基礎-地盤系の動的相互作用問題にもハイブリッド地震応答解析を応用し、周波数依存型問題をも取扱い可能とした。
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