研究課題/領域番号 |
63302043
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
山田 善一 京都大学, 工学部, 教授 (60025856)
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研究分担者 |
入倉 孝次郎 京都大学, 防災研究所, 教授 (10027253)
河野 健二 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (10026297)
野田 茂 鳥取大学, 工学部, 助教授 (80135532)
伊津野 和行 京都大学, 工学部, 助手 (90168328)
家村 浩和 京都大学, 工学部, 助手 (10026362)
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キーワード | 長周期地震動 / 地震観測 / 地震動予測 / 応答スペクトル / 強震計記録補正 / スロッシング波高 / 半経験的手法 / 明石海峡大橋 |
研究概要 |
1988年日本海中部地震時や1985年のメキシコ地震時に得られた強震記録から算出した加速度応答スペクトルは、超高層建物や長大橋の現行の設計スペクトルよりもかなり大きな値を示すことが認められた。本研究は、長大構造物の耐震設計にあたって、現行の長周期設計スペクトル値の妥当性を検討したうえで、実用的な設計スペクトルを決定することを主な目的として行なったものである。本研究の成果としては、まず明石海峡大橋の建設地点である明石側に長周期地震計を設置し、1989年11月2日発生の岩手県沖地震の長周期記録に成功した。長周期帯域に着目した強震計記録補正法の提案では、SAMTAC強震計長周期成分を取り出すための補正法、および振り切れた1倍強震計記録を修復して実際の地震力を推定する方法についての提案を行った。経験的グリ-ン関数法を用いた長周期地震動の予測では、過去の地震記録から長周期地震動を予測するための理論的方法について考察した。さらにその手法を用いて、明石海峡大橋架設地点での長周期地震動を予測し、現行の基専と比較した。また、同手法を用い、日本海中部地震での各地におけるやや長周期地震動記録を、シミュレ-ションにより合成した。長周期地盤震動の評価と応答スペクトルの予測手法としては、日本海中部地震での新潟における大型石油タンクのスロッシング波高から応答スペクトルを予測する手法を求め、実測値と比較して精度を確かめた。各種手法による応答スペクトル算定の精度のチェックでは、応答スペクトルの精度をチェックする方法について述べ、海洋構造物や長大斜張橋の耐震設計への応用について考察した。
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