研究課題/領域番号 |
63302055
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
紺野 昭 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (60126935)
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研究分担者 |
山崎 寿一 豊橋技術科学大学, 工学部, 助手 (20191265)
久保田 稔 大同工業大学, 工学部, 助教授 (00021618)
高須 健至 愛知大学, 経済学部, 助教授
大塚 昌利 立正大学, 文学部, 教授 (00120890)
久野 重明 愛知大学, 経済学部, 教授 (20064727)
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キーワード | 豊川用水 / 愛知用水 / 三方原用水 / 土地利用 / 水利用 / 地域変容 / 農業構造 / 利水史 |
研究概要 |
本年度は、前年度の研究実績を踏まえて以下の3つの項目を中心に研究を進めた。 (1)地域開発に果たしてきた役割の異なる豊川用水(農業開発型)、愛知用水(工業開発型)、三方原用水(都市開発型)の三用水受益地域における地域変容の概要と農業構造に着目した地域比較。 (2)豊川用水受益地域に焦点を合わせた、水利用パタ-ンと地域及び土地利用の変容の解明と両者の対応関係の考察。 (3)三用水の水源となる木曽川水系、豊川水系、天竜川水系の利水史に関する資料収集。 上記の研究作業を概括すると、(1)については3用水の受益市町村を単位に昭和40年と60年の農業関連統計の分析を行い、受益地域全体の農業構造の変容を明らかにすると共に、受益地域を代表する自治体を選定し、現地構造ヒアリングを含めた調査活動を通じて、利水条件との関連から地域農業の変容実態を明らかにした。(2)については、豊川用水受益地域の関連11市町村が施設園芸・露地・畜産を主とする専業的高生産農業地域の渥美地区、都市化の進展するなかで兼業農家と高収益の専業農家が共存する豊橋、宝飯地区、施設みかんを中心とする高生産農業地区と都市化地区への二分化が著しい蒲郡地区、稲作地帯で兼業化が著しい新城地区の4地区に類型化できることを明らかにした。また豊川用水の通水以降の水利用パタ-ンの変化を土地利用・農業形態との関連から明かにし水利用パタ-ンの平準化・周年化が進行し従来の水需給のバランスが崩れていること、水利用と土地利用には密接な関係があり両者を一体とした地域計画の発想が必要なこと等が明かとなった。 今後は、(3)で収集した資料の分析を含めて、3用水地域の比較に重点をおいた考察をすすめ、研究成果を取りまとめる予定である。
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