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1988 年度 実績報告書

レーザビームによる表面加工・改質に関する総合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 63302059
研究機関大阪大学

研究代表者

丸尾 大  大阪大学, 工学部, 教授 (50028982)

研究分担者 松縄 朗  大阪大学, 溶接工学研究所, 教授 (20029119)
三宅 正司  大阪大学, 溶接工学研究所, 助教授 (40029286)
井上 勝敬  大阪大学, 溶接工学研究所, 教授 (90029067)
平田 好則  大阪大学, 工学部, 助手 (00116089)
宮本 勇  大阪大学, 工学部, 講師 (90029273)
キーワードCO_2レーザ / YAGレーザ / ZnSeレンズ / 強度分布 / 熱分解 / クラック / 表面粗さ / 曲げ強度
研究概要

集光したCO_2・YAGレーザの強度分布を計測し、それによるセラミックスの熱加工を解析した。本研究ではレーザパワー密度が加工機構・加工特性に与える影響についても検討した。主な結果は次に要約される。
(1)ZnSeレンズで集光したCO_2レーザビームは、レンズのビーム吸収によって形成される不均一屈折率分布を生じるため、焦点距離の変化と集光点のぼけを生じる。この焦点距離・集光性の変化を熱伝導論・波動光学により解析した。また、集光ビームの強度分布とその変化を焦電素子を用いる3次元分布計測器により測定したが、上記理論値と実測値はよく一致することが明らかとなった。
(2)Si_3N_4の両レーザビーム吸収率は80〜90%と高く、単位体積を除去するのに必要なエネルギーは低速域で約40kJ/cm^3であるが、加工速度と共に増大する。この値はSi_3N_4→Si(l)+N_2(g)に分解するエネルギー30kj/cm_3に近く、熱分解で生じるSiの粒状付着物が加工面粗さを決定する。
(3)レーザ加工面の曲げ強度は加工速度と共に増大し、最高で母材セラミックスの65%の強度が得られた。切断加工を含む低速加工では、加工速度が上昇するにつれてクラックの深さは浅くなる。またレーザビームのピーク強度が高いほど、クラックの深さは浅くなる。10^7w/cm^2オーダ以下のパワー密度では、加工面の強度はクラックの深さに依存するが、10^8w/cm^2以上ではクラックは浅くなるため、加工面の表面粗さが強度を決定する。以上のことより、熱加工でもほぼクラックの影響のないセラミック加工が可能であることがわかった。
これらに加えて、局所的または大面積を表面改質するのに適したCO_2レーザ用のビームシェイピング光学系の設計を行った。

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公開日: 1990-03-19   更新日: 2016-04-21  

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