研究課題/領域番号 |
63302063
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
星野 聰 京都大学, 大型計算機センター, 教授 (90025867)
|
研究分担者 |
島崎 眞昭 京都大学, 大型計算機センター, 助教授 (60026242)
安達 淳 学術情報センター, 助教授 (80143551)
大中 幸三郎 大阪大学, 工学部, 助教授 (60127199)
金田 康正 東京大学, 大型計算機センター, 助教授 (90115551)
三好 克彦 北海道大学, 大型計算機センター, 教授 (70200219)
|
キーワード | スーパーコンピュータ / ライブラリ / 性能評価 / 計算結果の可視化 / ジョセフソンコンピュータ / コネクションマシン / データフロー計算機 |
研究概要 |
今年度は初年度であり、まず研究計画全体の検討を行った。そしてスーパーコンピュータのライブラリを充実する必要性が認識され、七センターで各々独自の分野を選定しライブラリ開発を開始した。対象分野は電気工学・通信工学(吉田)、物性物理学(岡部、金田)、原子物理学(塚本)、構造力学(久保、大中)、流体力学(古川)、汎用数学ライブラリ(二宮、秦野、島崎)、分子化学(多賀)である。それぞれの分野においてスーパーコンピュータ向きライブラリの開発が進行している。線形計算の分野で二宮・秦野は種々のアルゴリズムを複数のスーパーコンピュータで性能測定し、興味深い結果を公表した。島崎はハウスホルダー変換の二段化アルゴリズムを開発し、二段化アルゴリズムがLU分解に対してだけでなくハウスホルダー変換に対しても可能であることを示した。計算結果の可視化についてはケーススタディを開始した。題材としてSO_2分子の分子動力学シミュレーションの計算結果として選んでいる。シミュレーションでは125個のSO_2分子を扱っているがアニメーション作成では表示する分子の数を125個とすると、画像作成の時間が長くなりすぎるという問題点が発生している。以上の個別の研究の他、本研究が総合研究であることを考慮しスーパーコンピュータの高度利用に関する公開シンポジウム「スーパーコンピューティングシンポジウム」を京都大学大型計算機センターとの共催で3月13日14日に開催した。招待講演2件、テュートリアル(内外のメーカーの講師によるスーパーコンピューティングに関する最近の動向紹介)、パネル討論1件、研究発表11件であり、参加者数は120名以上で、活発な討論が行われ、大変有意義な研究会となった。ベクトル計算機等の他データフロー計算機、コネクションマシン、ジョセフソン計算機等の将来のスーパーコンピュータに関する研究結果の発表も含まれている。
|