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1989 年度 実績報告書

熱水変質作用と粘土鉱物の生成

研究課題

研究課題/領域番号 63303006
研究機関秋田大学

研究代表者

林 久人  秋田大学, 鉱山学部, 教授 (40006698)

研究分担者 富田 克利  鹿児島大学, 理学部, 教授 (20041220)
岡田 清  東京工業大学, 工学部, 助教授 (80114859)
石川 洋平  秋田大学, 鉱山学部, 教授 (00113887)
佐藤 満雄  群馬大学, 工学部, 教授 (20008428)
下田 右  筑波大学, 地球科学系, 教授 (30015573)
キーワード熱水変質作用 / 粘土鉱物の生成
研究概要

本総合研究では粘土鉱物の生成機構と鉱物学的性質を明らかにする目的で、下記のテ-マについて研究を行った。次にそれらの研究の概要を示す。
1.粘土鉱物の産状に関する地質学的研究:熊本県人吉市桑木津留地域、秋田県川原毛・泥湯地域、有馬・宝塚地域の変質帯の累帯構造を明らかにし、それらの成因を論した。
2.粘土鉱物の結晶化学的研究:砥部陶石とフランス、Echassieres granitic cupolaのLi-トスダイト、Li-ドンバサイトの鉱物学的性質を明らかにし、Li-ドンバサイトの安定領域を示した。また2八面体型スメクタイトの八面体置換を判別方法であるGreene kelly testのメカニズムの解明を行った。
3.粘土鉱物の合成と天然での産状との比較研究:(1)スメクタイトから混合層鉱物を経由して雲母、緑泥石及びその他の膨潤性を示さない鉱物に変化する過程で層間陽イオンが重要な因子であることを示した。(2)熱水変質作用や続成作用によりスメクタイトからイライトへ変化する過程で、中間生成物である混合層鉱物は原岩の透水性や空隙率が主な要素となり、2つの異なったメカニズムにより形成されることを明らかにした。(3)鉱物の安定領域を考えるときに、岩石・鉱物の空隙が最も重要な因子の1つである。この空隙の形態を管状としたとき、管径により圧力が大きく変化し、それに伴い、水の活性度が変化し、さらに各相の安定領域が大きく変化することを示した。
4.粘土鉱物の新しい研究方法:分析電子顕微鏡による粘土鉱物の化学組成の定量分析には、多くの問題があるので基礎デ-タを得るために、試料の作成法や分析の具体例、問題点について論じた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 林久人: "珪藻土を用いた粘土鉱物の合成" 秋田大学鉱山学部研究報告. No.10. 101-107 (1989)

  • [文献書誌] 林久人: "秋田県川原毛・泥湯地域の熱水変質作用について" 鉱物学雑誌特別号. 19. 77-85 (1990)

  • [文献書誌] 岡田清: "分析電子顕微鏡を用いた粘土鉱物の化学組成分析における問題点" 鉱物学雑誌特別号. 19. 143-150 (1990)

  • [文献書誌] 佐藤満雄: "陽イオン交換モンモリロナイトの加熱生成物" 鉱物学雑誌特別号. 19. 23-30 (1990)

  • [文献書誌] 石川洋平: "北鹿地域餌釣鉱山区域の黒鉱鉱化作用による重複変質" 秋田大学鉱山学部附属資源地学研究施設報告. No.50. 1-13 (1988)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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