研究課題/領域番号 |
63304011
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
山縣 弘忠 京都大学, 農学部, 教授 (40026373)
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研究分担者 |
佐野 芳雄 国立遺伝学研究所, 助教授 (70109528)
谷坂 隆俊 京都大学, 農学部, 助教授 (80026591)
常脇 恒一郎 京都大学, 農学部, 教授 (20026438)
木下 俊郎 北海道大学, 農学部, 教授 (10001421)
武田 元吉 東京大学, 農学部, 教授 (90134501)
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キーワード | イネ / 生物工学 / 微小核 / 細胞融合 / DNA / 遺伝子マ-カ- / 形質転換 / 蛋白質 |
研究概要 |
1.新育種技術の確立:(1)カルスをAA培地で育てると、カルスから多量の尿素と糖が、また細胞壁から数種類の蛋白質が培地に放出されることを見出し、これらのことがAA培地で育てたカルスがプロトプラストを遊離しやすい理由であることを明らかにした。(2)懸濁培養細胞のコルヒチン処理により大小様々の徴小核体が最高で10数個形成されることを認めた。(3)プロトプラスト由来のカルスからの植物体復元率はプロトクロ-ンの分化能力の大小に依存することを示した。(4)Eゲノムを持つ野生イネのクロ-ンバンクと物理地図を作成し得た。(5)プラスミド様DNA B_1,B_2のうち、少なくともB_2は細胞質雄性不稔の発現に関与していないことを認めた。(6)外来DNAを持つトランスジェニックイネの2代目種子を得、導入したカナマイシン耐性遺伝子がメンデル遺伝することを確認した。(7)第V,VI+IXの両連鎖群はRFLPと連鎖地図で配列方向が逆であることを見出した。(8)mutatorの活性には遺伝的背景の影響がかなり大きいことを認めた。2.機能開発:(1)ソマクロナル変異と変異原誘発変異との間でRFLP変異を比較検討した。(2)O.glaberrimaとその祖先種O.barthiiでは種子蛋白質グルテリンのα-3サブユニットが欠失しているだけでなく、α-1サブユニットも欠失していることを見出した。(3)世界各地のモチ品種はすべてアミロ-ス含量を支配する主要蛋白資の欠失型であるが、誘発突然変異体の中にはこれ以外の種々の変異型が存在することを認めた。(4)貯蔵蛋白質前駆体のシグナル配列が胚乳細胞中での集積部位決定に重要な機能を果たすことを明らかにした。(5)同質4倍体のガンマ線照射で得た2倍体の中から、異常な種子蛋白質を持つ変異体を見出した。(6)異種の細胞質および稔性回復遺伝子を持つパンコムギ系統の実用特性を改良するためにF_1植物を育成し、F_2種子を獲得した。
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