研究課題/領域番号 |
63304020
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
野口 昌巳 京都大学, 農学部, 教授 (00026501)
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研究分担者 |
横地 秀行 名古屋大学, 農学部, 助手 (60124723)
服部 順昭 東京農工大学, 農学部, 助教授 (90115915)
佐藤 敬一 東京農工大学, 農学部, 助手 (90178723)
増田 稔 京都大学, 農学部, 助教授 (40027165)
中尾 哲也 島根大学, 農学部, 助教授 (00180240)
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キーワード | AE / 木材加工 / 木質材料 / 材料評価 / 原波形解析 / 破破壊検査 / 破壊力学 |
研究概要 |
研究課題に対する既往の研究成果および昨年度の研究成果について研究代表者を中心に研究組織全体で調査・検討するとともに、各研究分担者がそれぞれの役割分担について更に研究を進めた。各分担者が行った研究の主要な成果は以下の通りである。 1.AEの原波形解析手法を直交異方体の木材に適用し、木材中のAE波の伝搬はグリ-ン関数を使って表せること、木材の曲げ破壊時の検出波形は開口変位を仮定して求めた計算波形とよく一酒すること、破壊の態様がわかるモ-メントテンソル解析は木材にも適用可能であることなどを明らかにした。 2.木材の破壊条件に関する有限小領域理論の妥当性を検討する目的で割裂試験におけるAEの発生状況と発生位置を調べたところ、AEは最大荷重の少し手前から発生し始め、クラックの進展とともに急増することがわかったが、破壊との明確な関係を得るまでには至らなかった。 3.木材・木資材料の強度推定にAEを応用することを試み、節や節による目切れを含む木材および接着不良合板を、荷重下で発生するAEによって識別できること、実大合板を連続曲げ試験機に通したときのAE発生から接着不良部が検出可能なことなどを明らかにした。 4.木取りの異なるケヤキ板状試験片を乾燥したときのAEについて検討した結果、AE事象率の増加率は木取りに関係なく含水率低下速度とともに増大すること、AE事象査とカップ量の変化がよく対応することなどが明かになった。 5.木材切削における折れ型切削の機構をAEによって解明するため、木材の割裂、曲げ、圧縮試験および平削りで発生するAEを比較検討した。その結果、折れ型切削を木材の割裂および曲げ破壊の機構と結びつけて解析できることがわかった。
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