研究課題/領域番号 |
63304021
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
森嶋 博 東京大学, 農学部, 教授 (90011832)
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研究分担者 |
八巻 良和 東京大学, 農学部, 講師 (30111488)
西山 喜雄 岩手大学, 農学部, 助教授 (90003764)
瀬尾 康久 東京大学, 農学部, 助教授 (80011914)
中島 教博 宇都宮大学, 農学部, 講師 (10008055)
内藤 俊男 宇都宮大学, 農学部, 教授 (80007880)
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キーワード | 複合的動的環境に対する鮮度のレスポンス / 衝撃緩和 / サニテーションシステム / 差圧減圧貯蔵 / 熟度の非破壊検査 |
研究概要 |
採石跡・鉱山跡・防空壕跡等の洞窟貯蔵、予冷施設、貯蔵施設並びに選果包装施設などを具体的な共通対象としてとりあげ、青果物が受けるポストハーベストの各プロセスにおけるダイナミックな環境の変化と、されに対する青果物のレスポンスを、各研究者が専門として研究を行っている視点から検討し、さらにソフトウエア的見地から、複合的動的環境に対する鮮度のレスポンス、植物病理的検討等を行うもので、討議を通じた結果を反映し、各自が所属する研究機関において自らの専門の研究を進めることを期し、当初の計画に従って研究を実施した。 森嶋らは選果機から排出された青果物が受ける衝撃を緩和するためにはハイドロハンドリングによることが有効であり、それを可能とするためには搬送水路における病気の伝播を防ぐサニテーションシステムが不可欠であり、幾つかの青果物については熱湯処理が有効なことを確かめた。内藤・中島は真空予冷施設において冷却特性を現場的に計測するカプセルを作り実証的データを得た他、試験用真空予冷装置を試作した。鷹尾は幾つかの青果物につき差圧減圧貯蔵による鮮度保持試験を行った他、弾性限界内における青果物の弾性率の計測機を開発、軟弱青果物の熟度の非破壊検査を可能とした。瀬尾らは累積CO_2量を制御することにより青果物の鮮度保持あるいは追熟を図るガス環境の動的制御装置を開発し、温州ミカンの貯蔵及びバナナの追熟に有効なことを確かめた。 洞窟貯蔵については洞窟の構造・規模・地質時条件・地理的条件等により抱える具体的問題点が異なることが確認された。これらの諸条件、即ちハード的要因により供給可能な貯蔵能力(熱容量)は決定される。また換気・密閉等の操作によってある程度の制御は可能なものもある。青果物の生理特性や病理特性との組み合せにより十分な利用技術、ソフトウエア的技術を検討せねばならぬ。
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