研究分担者 |
高橋 健治 東京大学, 理学部・生物化学科, 教授 (70011533)
市原 明 徳島大学, 酵素科学センター, 教授 (20035405)
杉田 秀夫 国立精神神経センター, 神経研究所, 所長 (80009951)
加藤 敬太郎 九州大学, 薬学部, 教授 (70037571)
勝沼 信彦 徳島大学, 酵素科学センター, 教授 (50035375)
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研究概要 |
1.カルシウムプロテア-ゼ系の解析 カルパインがホルボ-ルエステルによって発現が誘発されるTRE配列を持つ遺伝子であることを明らかにし,実際にmカルパインの発現は種々の刺激,ホルボ-ルエステルやHIVウイルスの感染などで誘導されることを示した。カルパスタチンのcDNAを細胞に発現させると,転写因子cーJunの活性が増強し,アンチセンスのcDNAを発現させるとこの効果が消失するので,カルパスタチンは転写因子の安定化,すなわち,カルパインが転写因子の代謝回転に関与することが示唆された。事実,cーJunとFosはin vitroではカルパインのよい基質であった。 2.リソゾ-ム系プロテア-ゼの解析 カテプシンHやLの遺伝子のプロモ-タ-の5'上流域を解析し,これらのプロテア-ゼの発現がcAMPやTPAで誘導されることを明らかにした。特にガン細胞ではカテプシンLが特異的に細胞外に分泌されるので,ガンの転移とも重要な関係にあることが予想される。 3.高分子量多機能プロテア-ゼ(プロテアソ-ム)の解析 酵母,ラット,ヒトのプロテアソ-ムサブユニットのcDNAのクロ-ニングを鋭意行い,既に多くの構造を確定したが,今のところまだ他のプロテア-ゼの活性中心と類似の配列を持つサブユニットは見出せない。これまで構造を決定した3種のプロテアソ-ムサブユニット(酵母)の中に,1つはその生育に必須でないものがあったので,その遺伝子を破壊した変異種を作って解析を進めている。この変異プロテア-ゼはもとのものとほぼ同じプロテア-ゼ活性を持つ
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