研究課題/領域番号 |
63304038
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
和田・攻 オサム 東京大学, 医学部衛生学教室, 教授 (60009933)
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研究分担者 |
山村 行夫 聖マリアンナ医科大学, 公衆衛生学, 教授 (40081658)
松本 信雄 東京慈恵会医科大学, 衛生学, 教授 (30009998)
堀口 俊一 大阪市立大学, 医学部環境衛生学, 教授 (60046828)
島 正吾 藤田学園保健衛生大学, 公衆衛生学, 教授 (40084511)
石西 伸 九州大学, 医学部衛生学, 教授 (80037340)
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キーワード | 新素材金属 / ガリウム / ニッケル / インジウム / トリメチルアルシン / 発癌性 / 発生毒性 / 免疫毒性 |
研究概要 |
1)本年度は、新しい金属類について、一般毒性のスクリーニングを中心に行い、その成果を来年度からの研究方針確立の基礎とする。 1. まず、細胞毒性について Be、Zr、PtのHela細胞や3T3細胞への影響をin vitroで調べ、ほぼ10μMオーダーで影響すること、正常細胞より悪性細胞への影響が大であることを確認した。DNA合成に対しては低濃度で逆に促進作用を示した。 2. 免疫毒性に関して、インジウムはマウスの脳腺萎縮と脾の肥大をもたらし、かつin vitrsでもin vivoでも細胞免疫と同時に液性免疫も、低濃度で抑制することが明らかにされた。その機序として、Inの免疫細胞への直接影響が示唆された。 3. 発生毒性に関しては、Niが胎令0日令においても、胚の発育遅延と胚細胞の不等分割を1.8〜11.8%に惹起すること、またNi8mg/kg投与群で18日令で外脳症、臍ヘルニア、口蓋裂を、2mg/kg群で眼瞼開存を認めた。妊娠早期にも発生毒性を示すことが明らかである。 4. 変異原性に関しては、Ga、As、Beはエームステストでは全て陰性であったが、レックアッセイでは一部のものを除いて全て陽性であった。SCE誘発試験では、とくに強い誘起物質はなかった。 5. 発癌性に関してはGa化合物を中心に、マウスの皮下・腹腔投与後1年半の観察で、投与部位の結合組織沈着以外に腫瘍の有意の発生は認められなかった。一方、人工関節等の生体内材料に関連したNi、Ti、Alなどの合金のマウス大腿部埋入実験では、Ni合金にのみ埋入部位を中心に雄28%、雌60%の腫瘍発生がみられた。 6. 代謝学的研究では、トリメチルアルシンオキシドの経口投与で、24時間以内に投与量の87%は尿に排泄されること、一部はトリメチルアルシンとして呼気中へ排出されることが分った。
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