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1988 年度 実績報告書

移植臓器拒絶反応の免疫学的制御

研究課題

研究課題/領域番号 63304046
研究機関北里大学

研究代表者

柏木 登  北里大学, 医学部, 教授 (60095502)

研究分担者 渡部 浩二  北里大学, 医学部, 助教授 (10118854)
姫野 国裕  徳島大学, 医学部, 教授 (50112339)
阪上 賢一  岡山大学, 医学部, 講師 (40124789)
深尾 立  筑波大学, 臨床医学系, 助教授 (50091921)
田口 喜雄  東北大学, 医学部, 助教授 (70004885)
キーワード移植臓器拒絶反応 / ドナー細胞移植前投与 / 免疫制御体
研究概要

この総合研究は、臓器移植で作動しているに違いない免疫制御体(サプレッサー細胞や抗イディオタイプ抗体)を人為的に有効に誘導する手段を探索し、それを移植臓器の永久生着にむすび付けることに目的を置いている。
初年度の63年度は、以下の6点につき成果を得ることができた。
(1)ヒトの腎移植において、最良の成績を導いた免疫抑制剤プロトコールはシクロポリンとステロイドの2剤併用であった。これにドナー特異的前輸血を加えたものは、ドナー特異的抗体の消失を待って移植を行えば、有効であることが確められた(田口、深尾、阪上)。
(2)ドナー特異的輸血例の腎移植長期生着例において、ドナーのHLA抗原に体する患者のヘルパーT細胞に特異的に反応する抗イディオタイプ抗体が検出された(阪上)。
(3)腎移植患者の末梢血におけるヘルパーT細胞とサプレッサー細胞を経時的に測定し、移植成功例については、ヘルパーT細胞分画の減少が観察された(深尾)。
(4)移植腎の生検を経時的に施行し、ドナー特異的輸血例において、上記の二剤療法例では認められる細胞侵潤と血管変化が軽減される所見が得られた(田口)。
(5)イヌの皮膚移植と腎移植において、ドナー骨髄細胞の術前投与が、移植片生着延長に著しく有効に働くことが確められた(渡部)。
(6)マウスの皮膚移植において、ドナー骨髄細胞の術前投与の際、レシピエントの骨髄細胞も同時に投与すると、対宿主移植片反応が回避できることが明らかになった(姫野)。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] S.Satomi,et al.: Transplantation Proceedings. 21. (1989)

  • [文献書誌] T.Fukao,et al.: Transplantation Proceedings. 21. (1989)

  • [文献書誌] K.Sakagami,et al.: J.Surg.Research. 46. 212-215 (1989)

  • [文献書誌] K.Watanabe,et al.: Transplantation Proceedings. 21. (1989)

  • [文献書誌] K.Himeno,et al.: Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 85. 2235-2239 (1988)

  • [文献書誌] K.Himeno.et al.: Peoc.Natl.Acad.Sci.USA. 1989.

  • [文献書誌] 柏木登: "器官形成(発生生物学から臓器工学まで)第5編、臓器移植と人口臓器、第1章 生体反応系と移植免疫" 倍風館, 270-282 (1988)

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公開日: 1990-03-19   更新日: 2016-04-21  

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