研究課題/領域番号 |
63304053
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
祖父江 鎮雄 大阪大学, 歯学部, 教授 (60029973)
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研究分担者 |
吉田 定宏 朝日大学, 歯学部, 教授 (40076005)
赤坂 守人 日本大学, 歯学部, 教授 (30059505)
桧垣 旺夫 神奈川歯科大学, 教授 (20084741)
神山 紀久男 東北大学, 歯学部, 教授 (20013881)
中田 稔 九州大学, 歯学部, 教授 (40014013)
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キーワード | 歯牙硬組織 / 形成異常 / 疫学的調査 / トレ-スエレメント / 結晶性 / HVDDR |
研究概要 |
乳歯列期の男児503名、女児473名、計976名(平均年齢4.85歳)と永久歯列期の男児457名、女児456名、計913名(平均年齢16.62歳)とを対象とし、先天欠如歯、過剰歯、栓状歯、癒合歯、双生歯、異常結節、エナメル質形成不全の発現頻度を歯種別に診査した。また、印象採得が可能であった乳歯列期の男児465名、女児440名、計905名と永久歯列期の男児391名、女児354名、計745名歯冠の近遠心、頬舌的最大幅径を計測し、発育障害と歯冠幅径との関連を調査した。 その結果、乳歯列では先天欠如が70名(7.2%)に、その多くはB__ーであった。先天欠如者では、e__ー、B^^ーの歯冠幅径が近遠心的に小さかった。栓状歯は11名(1.1%)で、ほとんどが上下のCであった。また、癒合歯は5.3%で、下顎前歯部にのみに認められた。エナメル質形成不全では白斑が最も高頻度で16.0%にみられ、特にEに多かった。次いで減形成が6.4%に、着色は5.2%に認められた。 永久歯では、先天欠如は5.7%で、多くはEであった。この者では、1__ー、2__ー、3^^ーが近遠心的に小さかった。栓状歯は3.0%で、ほとんどが2__ーで、1^^ーは近遠心的に小さかった。癒合歯は0.5%に認められ、双生歯、過剰歯は見られなかった。異常結節では基底結節が1.1%、中心結節が2.6%、カラベリ-結節が7.1%、Protstylidが0.3%、臼傍結節が1.3%であった。中心結節を有する者は、男児より女児に多く、その2__ーは近遠心的に大きかった。カラベリ-結節を有する者は上下の6、7が頬舌、近遠心ともに大きく、下顎前歯でも頬舌的に大きかった。エナメル質形成不全では白斑が最も高頻度で24.9%に認められ、特に1__ーに多かった。次いで減形成が9.2%に、着色は8.1%に認められた。 以上の結果は、歯数の異常と形態の異常が、ともに歯の大きさと関連しており、永久歯においてその傾向が顕著であることを示している。
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