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1988 年度 実績報告書

薬物応答におけるオルガネラ間協調の解析

研究課題

研究課題/領域番号 63304054
研究分野 生物系薬学
研究機関広島大学

研究代表者

石橋 貞彦  広島大学, 医学部, 教授 (90012616)

研究分担者 名取 俊二  東京大学, 薬学部, 教授 (50012662)
赤松 穣  国立予防衛生研究所, 化学部, 部長 (00072900)
大場 義樹  金沢大学, 薬学部, 教授 (10012634)
加藤 敬太郎  九州大学, 薬学部, 教授 (70037571)
市原 明  徳島大学, 酵素科学研究センター, 教授 (40035374)
キーワード薬物応答 / 代謝制御機構 / オルガネラ / 細胞膜 / 細胞核 / リソソーム / 小胞体 / 情報伝達
研究概要

薬物等の刺激に対する細胞の反応は、各々の素反応について解析されることが多いが、実際は細胞質成分を含む種々のオルガネラが協調した形で反応している。本研究は、これらの機能的協調という観点から細胞の刺激応答を検討することを目的とした。
1)細胞膜と細胞核間の協調(市原、名取、野村)
市原は、初代培養ラット肝細胞を用いて、細胞同士の接触による膜刺激と、HGFやインターロイキン作用の組み合わせの細胞増殖への作用から細胞膜一核間の協調を論じ、名取はセンチニクバエ胚細胞からカルジオルピンに選択的に結合する蛋白を分離し、発生における機能を検討している。また、野村はニューロンモデルとしてNG108-15細胞を用い、ヒスタミンによるホスファチジルインシトール代謝変化と神経分化の関連について、発生薬理学的に興味ある知見を得た。
2)細胞質構成要素と細胞核間の協調(大場、五十嵐)
大場は核クロマチン上のトリヨードサイロニンリセプターによる活性化機構を解析した。五十嵐はポリアミンの蛋白合成への作用を解明した。
3)細胞膜と細胞内構造との間の協調(加藤、井上、市川、高野)
加藤は、初代培養ラット肝細胞でのシスティンプロテァーゼの生合成後の細胞内輸送過程とプロセシング機構を、井上は肥満細胞でのヒスタミン遊離機構を、市川はマストサイトーマでのプロスタグランジン受容体の修飾を、高野は血管内皮細胞の輸送選択性を明らかにした。
4)細胞膜と細胞質構成要素の間の協調(赤松、石橋)
赤松はマクロファージ、石橋は白血球について協調機構を解明した。
上記のように、様々な角度から薬物への反応を中心に細胞内の協調関係を検討し多くの知見を得たが、これらを結びつける機構の解明が今後の大きな課題である。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Takai,S.;Nakamura,T.;Komi,N.;Ichihara,A.: J.Biochem.103. 848-852 (1988)

  • [文献書誌] Nishimuraa,Y.;Furuno,K.;Kato,K.: Arch.Biochem.Biophys.263. 107-116 (1988)

  • [文献書誌] Higashi,S.;Kobayashi,T.;Kudo,I.;Inoue,K.: J.Biochem.103. 422-447 (1988)

  • [文献書誌] Matsuyama,K.;Natori,S.: J.Biol.Chem.263. 17117-17121 (1988)

  • [文献書誌] Mineo,C.;anaseki,T.;Enomoto,M.;Ohkuma,S.;Takano,T.: Cell. Struct.Funct.13. 435-443 (1988)

  • [文献書誌] Ohtsuka,T.;Ozawa,M.;Katayama,T.;Ishibashi,S.: Arch.Biochem.Biophys.262. 416-421 (1988)

  • [文献書誌] 石橋貞彦、遠藤浩良 他: "生化学 改訂2版" 丸善, 1-436 (1988)

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公開日: 1990-03-19   更新日: 2016-04-21  

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