研究課題/領域番号 |
63400002
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
小野 昭一 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (00005232)
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研究分担者 |
佐藤 信之 東北大学電気通信研究所, 助手 (10178759)
横尾 邦義 東北大学電気通信研究所, 助教授 (60005428)
曄道 恭 京都大学, 理学部, 助教授 (50025384)
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キーワード | ペニオトロン / ジヤイロトロン / 自由電子レ-ザ / マイクロ波管 / プラズマ加熱 |
研究概要 |
核融合プラズマ研究を始め、各種レ-ダ等への利用から、短ミリ波帯高出力源開発の要請が強まっている。本研究は、この要請に応えるべく、高効率、高出力、周波数可変光源の開発を目的として計画された。本年度は、その最終年度に当り、それぞれの目的に沿って設計、試作を行った実験管の動作実験、これを踏まえたミリ波管の設計、試作に重点を置いて、下記項目の研究計画に基づき研究を行った。 1.自己共鳴動作によるペニオトロンの高効率動作の実験検証 2.後進波ペニオトロンによる周波数可変動作の実験検証 3.ペニオトロンの高効率、サイクロトロン高調波動作の実験検証 4.短ミリ波周波数可変ペニオトロンの設計、試作 上記項目に沿って行った研究実績について以下に略述する。 1.自己共鳴ペニオトロン実験管の試作を行い、動作実験の結果、設計した幾つかの動作モ-ドにおいて、最大動作効率70%を得た。これは、現今のサイクロトロン高速波管での常識を覆す値であり、ペニオトロンの高効率性とペニオトロン動作の理論的予測を実証し得た。 2.後進波ペニオトロン実験管の試作を行い、動作実験の結果、後進波動作による発振周波数8ー12GHzにわたる周波数同調を得た。このような広帯域動作は、サイクロトロン高速波管では、初めて実証されたものであり、広帯域周波数可変、高出力光源開発への展望を与えた。 3.サイクロトロン2倍波用ペニオトロン実験管の試作を行い、動作実験の結果、2倍高調波動作によるペニオトロン発振を確認した。これにより、短波長光源開発に向けたペニオトロンの有用性を実証した。 4.上記実験結果を踏まえて、100GHz帯ペニオトロン実験管の設計、試作を行った。短波長帯実験管に使用する高輝度、微細電子ビ-ムの形成に手間どっているが、近日中に実験が開始できると思われる。
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