研究課題/領域番号 |
63400004
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
園田 恭一 東京大学, 医学部(医), 教授 (20009898)
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研究分担者 |
杉沢 秀博 東京都老人総合研究所, 社会学部, 研究員 (60201571)
吉田 亨 東京大学, 医学部, 助手 (80174936)
山崎 喜比古 東京大学, 医学部, 助手 (10174666)
佐久間 充 東京大学, 医学部, 助手 (90010066)
川田 智恵子 東京大学, 医学部, 助教授 (60010013)
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キーワード | セルフ・ヘルプ / ライフ・スタイル / セルフ・ケア / コンュ-マ-・ヘルス / ホリスティック・ヘルス / ネットワ-キング / 健康増進 |
研究概要 |
1.文献研究はセルフ・ヘルプに関連してのとりまとめを行ない、そこでのセルプということは、「自分」という以上に「自分たち」とか「われわれ」といった意味あいを強く持っていること、さらには、当事者たちの自主、自律、自治といったニュアンスが込められ、それは、特に、専門家との関係において、その指導や管理下におかれず、自分たちが中心になって運営するという意味が強く意識されている、ということを明らかにした。 2.ライフ・スタイルのうち、性意識や性行動に関しては、男性同性愛者に着目し、彼らのエイズに対する認識や態度、そして性行動とエイズを機とした行動の変化などについて調査を行なった。 3.セルフ・ケアに関連しては糖尿病患者会の調査を実施し、それが患者同士の交流促進や状態のコントロ-ルにも役割を果たしていることを明らかにした。 4.コンシュ-マ-・ヘルスに関連しては、病院外来患者の満足度調査を実施し、建物や設備やイメ-ジ、病院の利便性などと共に、患者が主観的に受けとめている看護婦や事務系職員や医師の能力や態度が,患者の病院に関連する総合的な満足度にどの程度強い影響力を持っているかを明らかにした。 5.ホリスティック・ヘルスに関しては、気功の施療者と受療者双方への配票調査を実施し、それらの病気や健康についての考え方や受けとめ方の特徴を明らかにした。 6.ネットワ-キングに関しては、共同作業を中心とした障害者と地域住民との交流や新たな連携についての調査を実施している。 7.健康増進やその目標設定、評価尺度の開発については、それを身体的、精神的、社会的なコントロ-ル能力の度合いという観点から,その理論化と調査研究を進めている。 上記の一連の文献や調査研究を通して、自立性や連帯性の増進や開発とのかかわりにおいての新たな健康感の形成過程が明確なものとなりつつある。
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