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1988 年度 実績報告書

東シナ海、黄海、渤海の海象・気象観測ならびにその拡張的応用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 63400006
研究機関九州工業大学

研究代表者

緒方 純俊  九州工業大学, 情報工学部, 教授 (60037942)

研究分担者 羽野 忠  大分大学, 工学部, 教授 (80038067)
安井 湘三  九州工業大学, 情報工学部, 教授 (50132741)
キーワード衛星リモートセンシング / 北東アジア / 流氷の時系列観測 / 酸性雨 / 河川・海洋汚染 / 塩田面積 / 臨海工業基地 / 遼東半島 / 山東半島
研究概要

1.北東アジア沿岸の水温変化:東シナ海、黄海、渤海の海況、とくに冬季から春季における同水域の水温変化、結氷の模様、沿岸ならびに海洋フロントの形成と変化について観測した。ノア衛星の時系列データによる観測の結果、遼東湾は毎年12月末に結氷し3月下旬まで流氷がのこる。流氷は西朝鮮湾にも散見される。このため、遼東湾奥の港湾は冬季の3ケ月の間機能を失う。とくに、ここの主要な港湾である営口の経済活動は停止し、遼東半島先端部の大連まで鉄道輸送に頼らざるを得ない構造が明かになった。また、遼東湾には営口をはじめ大小の塩田が無数にあり、中国の近代化の過程で将来は臨海工業用地として利用される可能性が高い。これらの塩田面積を算出し、塩田と東北ヒンターランドとの間の輸送能力について検討した。さらに、モス衛星のデータを併用し、遼東湾の汚染が相当に進んでいることを確認した。
2.渤海、黄海の汚染:渤海、黄海を取り巻く諸国家の公害規制は事実上ないに等しく、本水域の汚染が深刻化している。遼東湾に注ぐ遼河、渤海湾に注ぐ黄河と大同江に注目して衛星観測を行った。さらに、朝鮮半島を中心に石炭を動力源とする工場や発電所の衛星観測をも同時に行い、これらがわが国の大気汚染、酸性雨の起源になる可能性について調査中である。また、社会主義国の河川、海洋汚染が進んでいることに注目し、アムール川から排出される河川水の拡散過程を流氷をトメーサ(追求物質)として調査した。すなわち、冬季から春にかけてオホーツク海を覆う流氷をトレースし、流氷中に含まれる有害物質がわが国の北東部沿岸に及ぼす影響について考察中である。
3.遼東半島、山東半島の工業化に関する可能性調査:塩田調査および気象観測との関連において、両半島の臨海工業基地としての可能性調査を経済分析の手法を用いて解析を進めている。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 緒方純俊: MOS-1検証プログラムに関する第2回シンポジウム. 145-149 (1988)

  • [文献書誌] 緒方純俊: International Archives of Photogrammety and Remote Sensing. 27. 1-10 (1988)

  • [文献書誌] 緒方純俊: 九州大学大型計算機センター計算機科学研究報告. 6. 59-65 (1989)

  • [文献書誌] 緒方純俊: 日本リモートセンシング学会誌.

  • [文献書誌] 緒方純俊: 日本リモートセンシング学会誌.

  • [文献書誌] 緒方純俊: 日本リモートセンシング学会誌.

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公開日: 1990-03-19   更新日: 2016-04-21  

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