研究課題/領域番号 |
63400006
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
緒方 純俊 九州工業大学, 情報工学部, 教授 (60037942)
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研究分担者 |
猪俣 靖 北九州高専, 助教授 (70044394)
安井 湘三 九州工業大学, 情報工学部, 教授 (50132741)
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キーワード | 衛星リモ-トセンシング / 衛星時系列観測 / 海象・気象観測 / 酸性雨 / 河川・海洋汚染 / 衛星による産業開発調査 / 北東アジアの産業開発 / 東シナ海・黄海・渤海 |
研究概要 |
1.渤海湾沿岸地域の産業開発可能性調査: 前年度にひきつづき、同地域における冬季ー春季の海象、気象調査を行なった。同時に遼東半島、山東半島および西朝鮮湾の塩田調査、ならびにそれらの規模、立地条件、産業基地としての可能性の調査を行なった。これらの地域では戦前の地図が容易に入手できることを利用して、手始めに韓国・群山市周辺の50年長期の地形変化および同地域開発プロジェクト期間(10年間)の短期の地形変化を時系列的に追跡した。本研究を通して衛星画像と地図情報を重ね合わせる本格的な手法を開発した。 2.北東アジアの大気汚染と酸性雨の調査: 中国、韓国・北朝鮮における化石燃料の大量消費がもたらす大気汚染とわが国に及ぼす影響について調査を行なった。中国東北工業地帯上空の汚染は著しく、都市部の同定が困難であること、北朝鮮・韓国の大気もかなり汚れていることを確認した。衛星デ-タから大気汚染を推測する計算アルゴリズムの導出ならびに汚染物質の移動機構、とくにわが国の酸性雨との因果関係について現象論的解析を行なった。 3.渤海、黄海、西日本近海の海洋汚染 渤海、黄海の現地調査デ-タが入手しにくいことから、汚染の程度を推測する目的でファジ-理論に基ずく分類手法を開発した。関門海峡周辺の汚濁がめだつ海域に適用し、その実用性を確かめた。本法は最尤法に近似した結果を与えるが計算処理時間は極めて短く、海域の汚染、汚濁調査に適している。渤海、黄海、西日本近海に適用し、同海域の汚染レベルのマッピングを行なっている。
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