研究課題
1.平成元年度は、3年計画の第2年次として、アジア・アフリカ地域の諸言語に多い、非ラテン系民族文字をディスプレイ画面に表示して文字の教授・習得のための教材に利用し、また文字と発音とを関連づけつつ両者を訓練し学習するための教材開発に取り組んだ。文字の習得は研修初期の入門期にきびしい関門となる一方、これを習得することが研修期間中の学習進度、また終了後の学力維持の鍵をなす重要な問題である。2.アジア・アフリカ地域の非ラテン系民族文字の入力は、種々検討した結果、既成のソフトがないか、あってもCAIプログラムとの相性が悪いため、グラフイック画面もしくはイメ-ジ画面を利用して文字フォントを制作せざるをえないことが明らかとなった。このためカンボジア文字及びタイ文字の画面表示用文字フォント(各約130種)を試作し、これを利用してそれぞれの言語の文字教育プログラム、及び発音訓練プログラムを試作した。ほかに、ベンガル語についてもベンガル文字によるベンガル語教材を制作すべく、その文字フォント(約330種)を作成した。現在は朝鮮語教育プログラムのためにハングル文字フォント(約2800種)の作成にとりかかっている。3.昨年度(昭和63年度)に購入したCAI機器は、短くはあるが音声の録音再生機能を備えているので、上記の通り、文字フォントと組み合わせた形の発音教育訓練プログラムをいくつか作成したが、それ以外にも昨年度に引き続き発音記号を利用する形のプログラムとして、ベンガル語の発音訓練プログラム及び朝鮮語の語末子音の聞き取り練習プログラムを作成した。
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