研究課題
1.平成2年度(1990)は3カ年計画の第3年次として前年度につづいて、文字フォント(特にハングル)の作成、中国語広東語、ベンガル語などのCAIプログラムの開発を行った。また、朝鮮語については6週間の言語研修コ-スを実施して研修コ-ス教材を編成して、コ-ス全体のなかでCAIプログラムに組むべき課題とその方法、占めるべき位置などを検討した。2.昭和63年度(1988)からの3カ年計画としてはほぼ順調な展開だと思うが、現在の機器では、解答の正否の判定は可能だが、解答のどの部分に問題があるかを示すことができないなど、意外に硬直した面があり改善を要することなどが明らかになってきた。さらに、機能、性能、運用法等について限界があることも明らかになってきた。a)アジア・アフリカ地域の非ラテン系民族文字の入力用ソフトは全くないか、ソフト間の相性がわるくて利用できないとか、どちらかであってフォントを独自に作成し制御運用のためのプログラムを開発せざるをえない。b)音声の録音再生が可能とはいっても、時間が短く、文単位の学習プログラム開発には不向きである。c)文化環境や背景の異なる言語の学習は、音声や画像映像を組み合せて制御同調させる総合的学習プログラムの開発が必要である。3.これらの問題の解決には、機器自体の機能の向上と多機能制御の技術発展が不可欠であり、高性能機器を用いて行う学習プログラムの開発実験を繰り返すことによって解決の糸口を掴むことが必要である。最近、記憶容量の拡張にともなって画像や音声の処理が容易となり、関連機器の制御機能の開発が進みつつある。これらの機能を利用すればより一層効果的なCAIプログラムを開発することが可能である。
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