研究課題/領域番号 |
63410011
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
龍田 節 京都大学, 法学部, 教授 (20025141)
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研究分担者 |
前田 雅弘 京都大学, 法学部, 助教授 (50240817)
川浜 昇 京都大学, 法学部, 助教授 (60204749)
木南 敦 京都大学, 法学部, 助教授 (30144314)
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キーワード | 金融と証券 / 企業の資金調達 / 先物取引 |
研究概要 |
資本市場の各部分市場について以下のような研究を行った。証券市場に関しては、証券取引法の昭和63年改正にかかる、企業内容開示制度、証券先物取引・オプション取引、および内部者取引を中心に、外国との比較をしながら新制度の検討を行った。先物市場に関しては、同じく昭和63年に制定された金融先物取引法について、証券先物および商品先物と比較しつつ、同法の特色を探る研究を行った。金融市場に関しては、金融と証券の分離ならびに専門金融機関制度、国際化との関連における金融業務の変化などについて研究を行った。企業の資金調達に関しては、社債制度ことに発行限度および受託会社のあり方の問題、ならびに優先株制度ことにその発行規制および株主相互間の利益調整の問題、さらに従業員持株制度について検討を加えた。 これらの研究の成果は一部公表済または公表予定であるが、さらに検討を加えて本年度または来年度に公表することにしている問題も多く残している。 本研究の計画においては、従来主として各部分市場ごとの研究がなされるにとどまっていた問題を、資本市場という上位概念の下に総合的にとらえ、相互の関連性を究明することを企てた。まだ1年足らずの研究にすぎないので明確には示しえないが、上記の研究のみによっても、各部分市場間の相互関連が予想以上に強いことが判明しつつある。法的規制のあり方もそれに応じた総合的なものを目指すベきか、理論体系の問題にとどめるべきか、このことを含めて研究を継続する予定である。
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