研究課題/領域番号 |
63420009
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
柿崎 明人 東京大学, 物性研究所, 助教授 (60106747)
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研究分担者 |
石井 武比古 東京大学, 物性研究所, 教授 (00004284)
谷口 雅樹 広島大学, 理学部, 助教授 (10126120)
曽田 一雄 東京大学, 物性研究所, 助手 (70154705)
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キーワード | マイクロクラスター / 光電子分光スペクトル / イオン収量スペクトル / 電子状態 / シンクロトロン放射 |
研究概要 |
本研究の目的はシンクロトロン放射の持つ高強度、エネルギー可変性偏向性等の特長を活用し、これを励起光源として電子状態を調べる最も直接的情報を与える光電子分光、光電子収量、光吸収、イオン収量スペクトルを測定、解析して、現在未開拓のマイクロクラスターの電子構造を明きらかにすることである。 初年度に当たる昭和63年度は、クラスタービームの生成装置、シンクロトロン放射を用いる質量分析装置を製作し、オージェ電子分析装置を購入して、これら全装置の立ち上げ調整を行ない、シンクロトロン放射ビームラインに接続して予備的な実験を行なうことを計画した。 クラスタービーム生成装置は、これを用いて光電子分光実験、イオン収量スペクトルの測定が可能となるよう特別に設計、製作し、現在、残留ガス等によるイオン収量、質量分析を行って調整している。また、光電子分光実験については、購入したオージェ電子分析装置を使用することとし、いくつかの固体及び液体試料についてシンクロトロン放射を用いた光電子スペクトルを測定解析し、装置の性能を確認するに至っている。以上のように、研究設備の個別の性能チェックがほぼ終了する段階になったため、来年度当初から高エネルギー物理学研究所フォトンファクトリーのBL-11Cを使用して、表面吸着クラスターのシンクロトロン放射光による光脱離、光電子分光実験を行う予定である。
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