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1990 年度 実績報告書

メソ擾乱と雲の組織化と降雨機構

研究課題

研究課題/領域番号 63420014
研究機関九州大学

研究代表者

TAKAHASHI Tsutomu  九州大学, 理学部, 教授 (20197742)

研究分担者 安井 元昭  九州大学, 理学部, 助手 (80220143)
キーワードレインバンド / スコ-ルライン / モ-メンタム / 降水セル / 降雨機構 / バンド雲
研究概要

雲はバンド状に組織化されると雲も降雨も急激に活発化する。
はじめ3次元雲モデルを用いて雲の組織化に伴う降水効率の増加について研究を行った。冬期の北陸では下層に温度不連続帯が形成されているのでモデルに導入、バンド雲を作った。雲はバンド雲に組織化すると大きなメソ場を形成して、協力して大きな、長続きする降水セルが形成された。平成2年秋の気象学会に発表したが現在Open Boundaryにモデルの改良を行っている。
ハワイレインバンドも北陸のバンド雲とよく似ていて背が低い。ハワイでの飛行機観測のデ-タ解析を行った。バンド雲からの降水効果を面白いことに垂直方向の風の場が最も影響していることが分かり中緯度の大きなスコ-ルラインとは異なることが分かった。
風が飽物線のときレインバンドは最も活発で雨が風のジェットの高度に集積すると下降気流でこの高度のモ-メンタムは下層に運ばれ、強い下層収束帯が形成される。そのため下層の湿った空気が雲に連続的に導入され強力なレインバンドが形成されていることが分かった。1990年夏にハワイで再度米国プロジェクトが行われ、我々の研究室もこれに参加した。雨の集積とモ-メンタムの輸送がレインバンドの活発化に重要なことから降雨機構の研究が重要となる。現在、降雨機構で最も不明な箇所は赤道地帯である。雲底から0℃層までの雲が厚いので雪がなくとも雨が降る。しかしPonape島での我々の研究では、赤道の雲は雪を多量に成長させていることが分かった。3次元モデルの研究の結果、赤道の雲でも雪があれば降水が著しく強力になることが分かった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Takahashi,T.: "Longーlasting trade wind rainbandsーthree dimensional model." J.Atmos.Sci.45. 3333-3353 (1988)

  • [文献書誌] Takahashi,T.,K.Yoneyama and Y.Tsubota: "Longーlasting trade wind rainbandsーAircraft Observation." J.Atmos.Sci.46. 937-955 (1989)

  • [文献書誌] Takahashi,T.: "Near absence of lightning in torrential rainfall producing micronesian thunderstorms." Geophys.Res.Let.2381-2384 (1990)

  • [文献書誌] Takahashi,T.,K.Yoneyama and K.Miura: "Rain characteristics of Hawaiian Rainband." (1991)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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