研究課題/領域番号 |
63430017
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
冨永 博夫 東京大学, 工学部, 教授 (00010760)
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研究分担者 |
幸田 清一郎 東京大学, 工学部, 助教授 (10011107)
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キーワード | エキシマ-レ-ザ- / 脂肪族炭化水素 / 部分酸化反応 / 光化学反応 / 含酸素化合物 / カップリング反応 / 一重項酸素原子 / 三重項酸素原子 |
研究概要 |
エキシマ-レ-ザ-光を用いた各種炭化水素の分子状酸素による部分酸化反応において、前年度までに得られたパラフィン系炭化水素(メタン、エタン、プロパン、シクロヘキサン)の部分酸化反応の基礎的知見をもとに、本年度には以下のような知見が得られた。 1.パラフィン系炭化水素について、N_2O以外の反応開始剤としてO_3やCO_2を用い、ArF(193nm)、KrF(248nm)各エキシマ-レ-ザ-を用いた実験を行なった。CO_2を開始剤とした場合、ArFエキシマ-レ-ザ-光の照射によって三重項酸素原子が生成し、N_2Oを開始剤とした場合(一重項酸素原子を生成)と比較して、C_2含酸素化合物の収率が向上するといった知見が得られた。またO_3を開始剤とし、KrFエキシマ-レ-ザ-光を照射した場合、193nmで観察されたシクロヘキサノンの二次的光分解が起こらないため、高選択的(90%以上)に含酸素化合物(シクロヘキサノ-ル、シクロヘキサノン)が得られることが確認された。また、反応様式に関する詳細な検討を行なった。 2.ベンゼン、トルエン等の芳香族系について同様の反応を行なったところ、いずれの芳香族炭化水素も、ArF、KrFエキシマ-レ-ザ-光の波長に強い吸収をもっているため、気相酸素による部分酸化反応が起こるよりも速い速度で基質自身の光分解反応が起こり、芳香族環が保持されたままの含酸素化合物は生成しないことが確認された。今後、XeFエキシマ-レ-ザ-光(351nm)を用いた実験、及び緩和を促進させるために同様の反応を液相で行なう実験によって、基質の分解を抑制し、含酸素化合物の収率を向上させる可能性を探索する予定である。 3.以上のような反応速度論的実験を行なう一方、素反応レベルでのシミュレ-ション研究を行なうための素反応速度パラメ-タ-のデ-タ収集を行なった。
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