研究課題/領域番号 |
63440035
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
丸山 勝一 東京女子医科大学, 脳神経センター・神経内科, 教授 (60075158)
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研究分担者 |
佐々木 彰一 東京女子医科大学, 脳神経センター・神経内科, 助手 (40119962)
大澤 美貴雄 東京女子医科大学, 脳神経センター・神経内科, 講師 (60101812)
内山 真一郎 東京女子医科大学, 脳神経センター・神経内科, 講師 (50119905)
村上 博彦 東京女子医科大学, 脳神経センター・神経内科, 講師 (30120067)
小林 逸郎 東京女子医科大学, 脳神経センター・神経内科, 助教授 (50090527)
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キーワード | 事象関連電位 / 聴性脳幹反応 / 図形反転誘発電位 / Alzheimer型痴呆 / 多発梗塞性痴呆 / 髄液バゾプレッシン(AVP) / Thyrotropin releasing hormone |
研究概要 |
1.アルツハイマ-型痴呆(ATD)、多発梗塞性痴呆(MID)の事象関連電位 生理学的検討では痴呆患者の大脳誘発電位特に事象関連電位を、聴覚(純音)刺激によるOdd ball課題を用いて検討した。P300頂点潜時は、脳性麻痺児(CP)において知能指数(IQ)と有意な負の相関を示した。頭部容積の遠隔電位に対する影響と、聴性脳幹反応(ABR)とMRIを用いて検討した。神経変性疾患では頭部計測値とABRの幾つかの波との間に有意な相関がみられた。また、図形反転誘発電位(VEP)と網膜電図(ERG)をCPおよび健常児において検討した。健常児においてP100頂点潜時は発達に伴い短縮した。CPではVEP、ERGともに異常がなかった。 2.ATD、MIDの髄液Vasopressin(AVP)とThyrotropin releasing hormone(TRH) 生化学的検討に関してはATD、MID、疾患対照(頚椎症など)の3群において髄液AVP、TRHを測定した。痴呆群と疾患対照群の髄液TRHは年令と正の相関を示し、MID群でも同様であったが、ATD群では年令と負の相関を示した。両群の差が病因・病態の差と関連している可能性が考えられる。また、DDAVP治療前後でAVP、TRHを測定し、痴呆改善例で髄液AVP、TRHの増加が認められている。現在、アセチルコリン、GABA、CRF、Somatostationなど他の神経伝達物質との関連を検討中である。 3.進行性核上性麻痺(PSP)における免疫組織 病理組織学的にはPSP患者の大脳を用いてβ-蛋白、タウなどの免疫組織学的検討と電子顕微鏡的所見との対比を行っている。 4.MIDと血小板機能 MID患者において血小板機能(血小板凝集能、β-TG、PF4、各種プロスタノイド)の測定を行い、痴呆の予防に抗血小板療法が有効である可能性が示唆された。
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