研究課題/領域番号 |
63440045
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
阿部 裕輔 東京大学, 医学部(医), 助手 (90193010)
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研究分担者 |
藤正 巖 東京大学, 先端研, 教授 (30010028)
満渕 邦彦 東京大学, 先端研, 助教授 (50192349)
米澤 卓実 東京大学, 医学部(医), 助手 (50221677)
井街 宏 東京大学, 医学部(医), 助教授 (10010076)
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キーワード | 組織作用 / 内視鏡 / 脊髄手術 / 関節鏡 / 心臓手術 / ス-パ-パルスレ-ザ- / エキシマレ-ザ- / パルスYAGレ-ザ- |
研究概要 |
平成2年度は、以下の研究を行った。 (1)ス-パ-パルスレ-ザ-照射による組織変性所見と波長・パルス幅・ピ-ク出力との関係に関する解析。家兎肝臓およびパルスYAGレ-ザ-(赤外・可視・紫外)を用い、各波長帯域別にス-パ-パルスレ-ザ-を照射し、ピ-ク出力およびパルス幅を変化させた場合の組織変性所見を比較検討し以下の結果を得た。 (1)赤外(1064nm)では、同エネルギ-でもピ-ク出力が低く照射時間の長い方が変性組織の深さが深く、熱の蓄積効果が出たものと考えられた。また、核の凝集、細胞の萎縮が起こっていた。 (2)可視(532nm・緑)、紫外(355nm)では、同エネルギ-でもピ-ク出力が高く照射時間が短い方が変性組織の深さが深く、熱影響よりもむしろレ-ザ-による直接的作用もしくは衝撃波の発生による影響が考えられた。また、可視では細胞の融解が、紫外では細胞の破砕がみられた。 (2)ス-パ-パルスレ-ザ-の外科的応用に関する基礎的研究 主として、特殊外科における応用に関する検討を行った。 (1)脊髄内視鏡レ-ザ-手術:エキシマレ-ザ-(紫外・308nm)およびヤギの頚椎・胸椎・腰椎を用い、脊髄の微小空間において試作極細径内視鏡下に、神経根切断術が可能であることを実験的に示すことができた。 (2)関節鏡視下レ-ザ-手術:パルスYAGレ-ザ-(赤外・可視・紫外)および豚の膝関節を用いて、関節内諸組織に対するス-パ-パルスレ-ザ-の作用を検討し、波長・パルス幅・ピ-ク出力を変化させることにより、組織切離・蒸散・組織接着がそれぞれ可能な条件があることが分かった。 (3)心臓内レ-ザ-手術:経内視鏡的に心臓の弁形成を行う手法を考案し、人摘出狭窄層帽弁に各種レ-ザ-を照射して、適切なレ-ザ-の種類および照射条件を検討した。
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