研究課題/領域番号 |
63440049
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研究機関 | 藤田保健衛生大学 |
研究代表者 |
松本 純夫 藤田学園保健衛生大学, 医学部, 助教授 (80124957)
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研究分担者 |
塚田 規夫 藤田学園保健衛生大学, 医学部, 助手 (30201635)
沓名 哲治 藤田学園保健衛生大学, 医学部, 研究員 (60175312)
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キーワード | LAK / 胸管 / 胸管リンパ球 / 養子免疫療法 |
研究概要 |
Lymphokine activated killer(LAK)投与有効例を検討したところ、標的病巣が組織適合抗原Class1のsmall componentであるβ2 microglobulin(BMG)陽性の病巣は腫瘍壊死がみられ、同一個体でもBMG陰性の病巣には抗腫瘍効果がみられない事実がわれわれの経験ではあり、養子免疫療法の効果は担癌生体内でAutologous cytotoxic T cell(CTL)が誘導される場合みられるのではないかと考えるに至った。しかし有効病巣でもClass2の抗原であるHLAーDRは陰性であり、われわれの考えも完全に証明されたわけではない。以上の事実は第49回日本癌学会にて発表した(日本癌学会総会記事:演題番号1399)。 固形癌では進行癌になると癌細胞表面の組織適合抗原表現が喪失されるといわれている。それがLAKの臨床効果の予想外の低さの原因ではないかと考え、LAK療法の対象を標的病巣BMG陽性症例にしぼってこの一年を過ごしたところ対象症例がわずか2例になってしまった。しかし平成3年3月現在治療中の症例は画像診断でみる限り、腫瘍の増大はなく、われわれの対象症例の選択方法を支持する結果が期待されている。現在は喪失したClass1抗原の表出をねらってInterferon(IFN)の前投与をPilot studyとして行っている。またこれまでの結果はBiotherpyに既に投稿した。
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