研究課題/領域番号 |
63440052
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
井上 正 慶應義塾大学, 医学部・外科, 教授 (30050991)
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研究分担者 |
井関 治和 慶應義塾大学, 医学部・外科, 助手 (00212960)
鈴木 孝明 慶應義塾大学, 医学部・外科, 助手 (10196834)
南雲 正士 慶應義塾大学, 医学部・外科, 助手 (70198365)
四津 良平 慶應義塾大学, 医学部・外科, 助手 (30129738)
相馬 康宏 慶應義塾大学, 医学部・外科, 講師 (40051437)
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キーワード | 虚血心筋 / 再灌流傷害 / 多形核白血球活性 / 微小循環 / 活性酸素 |
研究概要 |
雑種成犬摘出心実験において再灌流時に白血球を除去した群において心機能の良好な回復を認めたほか、心筋過酸化脂質変化量(TBA変化量)は再灌流5分後では有意差を認めないものの再灌流10分以降で対照群に比して著明な低下を認めた。酵素学的にも心筋CPK-MB遊離量は白血球除去により有意に低値を示した。次に血管内皮細胞との関係に注目し、雑種成犬摘出心実験において(A)コントロ-ル群(B)白血球除去群(C)SOD使用群の3群について比較検討した。まず、Toluldine blue染色による光学顕微鏡切片では他の群に比べてA群で再灌流1時間後に微小血管周囲の疎開化が著明であった。同時に、走査電顕による検索では、A群で血管内皮細胞への血小板粘着及び偽足発生、血漿成分の付着、細胞表面の傷害などを認めたが、B群でも血管内皮細胞表面の傷害をある程度認めた。C群では血管内皮表面の傷害を認めなかったが細胞膜の突起を多数認めた。透過電顕では他群に比べA群でcrestの膨化及び破壊等mitochondriaの障害が多く認められた。mitochondriaの傷害についてFlamegによるmitochondrial scoreを用いて各群それぞれランダムに300個のmitochondriaを評価したところB,C群に比してA群で有意な傷害を認め、心筋傷害の存在が示唆された。また、毛細血管内皮細胞について検討したが、B群とC群では、細胞間接合部、核や滑面小胞、被覆細胞、その他の細胞質変化、基底板や周囲細胞の変化に差を認めなかった。細胞膜表面については、両群とも著明な傷害を認めなかったが、SOD使用群において走査電顕所見と同様に突起様変化が多く認められた。A群では所々に血小板粘着、内皮細胞の欠落などを認めた。
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