研究課題/領域番号 |
63440062
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
五十嵐 正雄 群馬大学, 医学部, 教授 (90008219)
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研究分担者 |
平井 俊作 群馬大学, 医学部, 教授 (50010153)
水沼 英樹 群馬大学, 医学部, 講師 (10125875)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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キーワード | 骨粗鬆症 / MD法 / QDR-1000 / 早期発見 / エストロゲン療法 / 生理的骨塩減少 |
研究概要 |
閉経後骨粗鬆症の早期発見、早期治療法の確立を行うために、1.中高年女性の生理的骨塩減少パタ-ン、2.中高年女性の各年齢層、閉経後年数から見た平均骨塩濃度すなわち正常値の設定、3.骨塩量測定法として簡便かつ普遍的な方法の確立、4.エストロゲンその他の薬剤の骨塩減少予防効果の4点を検討してきた。これまでの我々のMD法の成績では、正常な(自然閉経を迎えた)中高年女性では閉経期を境に閉経後約5年間に急激な骨変化がおこり、さらに閉経後10数年後に再び骨塩減少期を迎えるという2相性の減少パタ-ンが示されている。これらMD法による骨の形態学的変化は、血中AL-Pやオステオカルシンなど生化学的にも裏づけられ、この科研費で購入したQDR-1000による測定でも同様の骨塩減少パタ-ンが観察されている。これら中高年女性の生理的骨塩減少パタ-ンは中高年女性の骨粗鬆症を早期に発見する上でいつ骨塩測定を行うべきかを示唆するばかりでなく、骨粗鬆症リスク群の選択上きわめて重要な所見である。現在我々は、骨粗鬆症早期発見上スクリ-ニング法の確立および、精度の高いリスク群の早期発見法の確立をめざし年間骨塩減少率を検討中である。また、MD法は簡便な検査法であるにもかかわらず、正確な骨塩量測定には不適当であるとの批判がある。そこで今回購入したQDR-1000を用い腰椎、及び大腿骨の骨塩量を測定し、MD法で得られた各測定指標と比較検討したが、MD法の総合評点は骨塩密度の評価に不適当であっても、GSmin、ΣGS/Dは相関係数0.7以上で有意に相関を示すことを明かとした。さらに骨粗鬆症の簡便な診断法としてHI in dex を作成した。骨塩減少の予防対策の薬物療法として、これまで結合型エストロゲン、ビタミンD3の効果を検討しているが、いずれの薬物も閉経後の骨塩減少に対し予防効果のあることを明らかにした。
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