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1988 年度 実績報告書

顎口腔系における感覚受容システムの免疫組織化学的、微細構造学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 63440069
研究機関新潟大学

研究代表者

小林 茂夫  新潟大学, 歯学部, 教授 (40018403)

研究分担者 佐藤 修  新潟大学大学院, 歯学研究科, 日本学術振興会特別研究員 (80202092)
須藤 弘幸  新潟大学, 歯学部, 助手 (70206572)
前田 健康  新潟大学, 歯学部, 助手 (40183941)
吉田 重光  新潟大学, 歯学部, 助教授 (80174928)
キーワードラット / 歯根膜 / 神経終末 / ルフィニ小体 / 免疫組織化学 / ニューロフィラメントプロテイン / S-100蛋白 / 微細構造
研究概要

1.ニューロフィラメントプロテイン(NFP)の免疫組織化学を用いた研究で、ラット切歯歯根膜に多数のRuffini小体が存在することを明らかにしている。この神経終末を透過型電子顕微鏡とグリア(S-100)の免疫組織化学を用いて観察した。Ruffini小体は歯槽骨寄りの歯根膜(alveolous-related part)に限局して存在し、その軸索終末には多数のミトコンドリアと神経細線維を含んでいた。またシュワン鞘によって取り囲まれ、時折その隙間から指状の細胞質突起が伸び出し、周囲の膠原線維と直接接触していた。しばしば、S-100蛋白陽性の円形の細胞が軸索終末付近に現われ、この細胞がよく発達したゴルジ装置と小胞体を持ち、活発な蛋白合成を行なっている像が観察された。この細胞が筋・腱結合部に認められるterminal Schwann cellの一種であると考えた。
2.ラット切歯部と臼歯部歯根膜の神経終末の分布、種類を比較検討した。切歯部ではすべての歯根膜神経終末はRuffini小体であったが、臼歯部ではRuffini小体の数は少なく、ほとんどのものが自由終末であった。電子顕微鏡レベルでRuffini小体を比較すると、その基本構造はほぼ同一であったが、軸索終末を包む基底膜様構造物が切歯歯根膜ではよく発達していることが明らかとなった。
3.ラット切歯歯根膜に分布するRuffini小体が齧歯類すべてに共通か否かを検索するために、シマリス、ハムスター、モルモット、スナネズミを用いて免疫組織化学的に検索した。観察を行なったすべての動物の切歯部歯根膜にラットで認められたRuffini終末が存在し、同じパターンを示した。
以上の研究の遂行には、本補助金により購入された透過型電子顕微鏡(H-700)、超ミクロトーム(ライヘルトウルトラカットN)が有効な設備として活用された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] T.Maeda;et al.: Recent Advances in Clinical Periodontology.In:J.Ishikawa et al.(eds.)Elsevier Science Publishers B.V.309-312 (1988)

  • [文献書誌] T.Maeda;et al.: The Anatomical Record. 223. 95-103 (1989)

  • [文献書誌] O.Sato;et al.: Acta Anatomica. (1989)

  • [文献書誌] O.Sato: Archives of Histology and Cytology. 51. (1989)

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公開日: 1990-03-19   更新日: 2016-04-21  

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