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1990 年度 研究成果報告書概要

歯科治療時のストレスが老人の人体に及ぼす影響に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 63440078
研究種目

一般研究(A)

配分区分補助金
研究分野 外科・放射線系歯学
研究機関東京歯科大学

研究代表者

中久喜 喬  東京歯科大学, 歯学部, 教授 (80085711)

研究分担者 小山 亨  東京歯科大学, 歯学部, 講師 (20153695)
一戸 達也  東京歯科大学, 歯学部, 助教授 (40184626)
金子 譲  東京歯科大学, 歯学部, 教授 (00085747)
研究期間 (年度) 1988 – 1990
キーワード歯科治療 / ストレス / 老人 / 生体反応
研究概要

歯科治療時のストレスが老人の生体に及ぼす影響について種々検討を加え,以下の結論を延た。
1.高血圧症を合併した老人の歯科患者では,日常,我々が行なっている術前評価からだけでは術中の循環動態の変動を予測することは困難であった。
2.印象採得や,単に開口だけでも血圧が大きく変動する症例があった。
3.エピネフリンの循環への影響は全末梢抵抗(減少)と心拍出量(増加)とで最も著明に現れた.これらに比べると,エピネフリン投与時の心拍数や血圧の変化はわずかであった.
4.循環器系疾患合併患者がしばしば常用しているβーブロッカ-のプロプラノロ-ルを前投与してエピネフリンを投与すると,循環の変化はエピネフリンのみの時と比べて全く逆方向になり,全末梢抵抗の著明な増加が特徴的であった。
5.循環器系疾患を合併した高齢歯科患者では、患者の診療室入室時の血圧や筋酸素消費量の指標となるRPP(収縮期血圧×心拍数)から術中の循環変動を予測することは困難であった.
6.エピネフリン使用時にバアゼパムを投与する意義は,収縮期血圧の上昇の抑制と,心筋酸素消費量の増加の抑制であった。
以上のことから,高齢者の歯科診療における全身管理の原則は,他の歯科患者のそれとなんら変ることはなく,独特のものはない.すなわち,各患者ごとに合併疾患の程度,患者の不安の程度,診療・手術の内容等を検討し,精神的ストレス(不安・緊張)や身体的ストレス(痛み),ないし局所麻酔薬中の血管収縮薬に対する方策を練って,必要に応じて精神鎮静法やモニタリング,ないし血管拡張薬を使用することで対応してゆく.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 金子 譲: "歯科診療時における循環器系疾患患者の管理" 日本歯科医学会誌. 9. 3-18 (1990)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 一戸 達也,金子 譲,中久喜 喬: "エピネフリンが循環および呼吸に及ボす影響 ーエピネフリン持続静注法による検討ー" 日本歯科麻酔学会雑誌. 18. 477-497 (1990)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Yuauru KANEKO: "Management of cardiovascular patients in the dental office" Journal of the Japanese Association for Dental Science. 9. 3-18 (1990)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Tatsuya ICHINOHE, Yuzuru KANEKO and Takashi NAKAKUKI: "The effect of epinephrine on circulation and respiration -Investigation with epinephrine infusion technique-" Journal of Japanese Dental Society of Anesthesiology. 18. 477-497 (1990)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 1993-08-12  

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