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1989 年度 実績報告書

新しいペプチドないしタンパク性神経作動因子の研究

研究課題

研究課題/領域番号 63440081
研究機関筑波大学

研究代表者

宗像 英輔  筑波大学, 応用生物化学系, 助教授 (60072766)

研究分担者 中山 和久  筑波大学, 生物科学系, 講師 (40192679)
キーワード神経作動因子 / 神経ペプチド / 神経蛋白 / 神経成長因子 / PC12h / 腸管ペプチド / スクリ-ニング / アミノ酸配列
研究概要

本年度までにPC12h株細胞を用いた検索の為のバイオアッセイ系を種々条件を検討しながら確立することができ、これを用いて臓器抽出物の検定を行っている。現在、腸管ならびに心臓から新規蛋白と見られる突起伸長活性を示す複数の画分を認めており、そのうち腸管から得られた最も活性の高い分画は、NGF抗体による競合法での酵素免疫測定では交差活性を示さないこと、さらに神経突起伸長活性がNGFのそれとは明らかに異なることから、このものは既知のNGFとは異なる新規のNGF様活性因子であることは間違いない。またアミノ酸分析によってこのもののアミノ酸組成を検討した結果も既知の活性ペプチドないし蛋白に該当するものは見当らず、新規物質であることは化学的にも確実で、現在構造解析に必要な量の確保をめざして抽出を行っている。ただ新生ラットは体重が4〜6gで、摘出される腸管は200〜300mgに過ぎないため、それ以後のゲル濾過に始まる精製操作を経て、構造研究に至るまで必要な量をためる仕事に予想以上の手間がかかり、ようやく平成元年9月になって精製した分画の酵素消化と得られたフラグメントのアミノ酸配列の研究に漕ぎつけた次第である。しかし依然として得られる物質の量が少なく、苦戦を強いられる状況にあるが、ともかくも新規物質の発見まで辿り着くことができたことを考えると、新生時期に様々な成長因子ないし作動因子などの液性因子が分泌されるにちがいないという我々の「作業仮説」が実証されたと考えられる。従って一日も早くこの蛋白の化学構造の全容を解明しなければならず、抽出方法などの改良をも検討したいと思う。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 宗像英輔: "ニュ-ロペプチド" メディコ.

  • [文献書誌] S.Y.Shin,Y.Kaburaki,A.Tamura,K.Akasaka and E.Munekata: "Synthesis Study of nーEGF derivatives." Peptide Chemistry 1989. 93-96 (1989)

  • [文献書誌] E.Munekata,et al.: "Mapping of Biological activity of Myelin Basic Protein" Peptides. 652-654 (1989)

  • [文献書誌] 宗像英輔: "生体機能解明のための化学合成(共著)" 化学同人, 12 (1990)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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