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1988 年度 実績報告書

ヒト炎症性サイトカインの構造と作用機作の解析

研究課題

研究課題/領域番号 63440085
研究機関東京大学

研究代表者

大沢 利昭  東京大学, 薬学部, 教授 (40012603)

研究分担者 山本 一夫  東京大学, 薬学部, 助手 (20174782)
今井 康之  東京大学, 薬学部, 助手 (80160034)
豊島 聰  東京大学, 薬学部, 助教授 (40092283)
キーワードマクロファージ走化性因子 / ナチュラルキラー細胞活性化因子 / マクロファージ遊走阻止因子 / リンホトキシン
研究概要

1.マクロファージ走化性因子(MCF)の構造解析.ヒトT細胞ハイブリドーマD6ー18では、培養上清のみならず、細胞内顆粒中にMCFを貯えていることが判明した。そこで大量培養したD6ー18のcell lysateより、ゲル濾過、各種イオン交換クロマトグラフィーなどを組み合わせて、MCFを完全に精製し、そのアミノ酸組成、アミノ酸配列などを定めたところ、この因子の構造はWLGREDGSE若しくは、WLGRQDGSEであることがわかった。そこで、WLGREDGSEを化学的に合成したところ、天然のものと同様な強いマクロファージ走化活性があることが判明した。さらにこの合成ペプチドについて、活性発現のための條件をしらべた。
2.ナチュラルキラー細胞活性化因子の大量調製と、その生理活性の検討。われわれはすでにこの因子のヒトT細胞ハイブリドーマからの遺伝子クローニング、一次構造解析に成功した。そこで大腸菌、各種哺乳動物細胞にこの遺伝子を導入して発現させ、この因子の大量調製をはかったが、大腸菌については成功していないものの、BHK細胞、CHO細胞を用いて、この因子の大量調製法を確立した。こうして大量調製した因子を用いて、invivoでの生理活性を検討し、B16メラノーマ細胞を用いた実験的肺転移系において、この因子が有意に肺転移を抑制することを観察した。
3.マクロファージ遊走阻止因子の大量精製。この因子を高産生するヒトT細胞ハイブリドーマF5を大量培養し、現在迄におよそ250lの培養上清を得、フェニルやファロースによるクロマトグラフィーで2種の因子のあることを確認し、それぞれについて精製をすすめつつある。
4.リンホトキシンレセプターの解析。ヒトリンホトキシンレセプターを大量のA375細胞細胞膜よりアフィニティクロマトグラフィーにより精製し、現在その構造を蛋白化学的に、遺伝子工学的に解析している。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] H.J.Woo: Microbiol.Immunol.32. 97-114 (1988)

  • [文献書誌] O.Shimoda: Cancer Immunol.Immunotherapy. 26. 101-108 (1988)

  • [文献書誌] A.Ito: Microbiol.Immunol.32. 1059-1072 (1988)

  • [文献書誌] M.Higuchi: J.Biol.Response Mod.7. 619-630 (1988)

  • [文献書誌] H.Miyazaki: Microbiol.Immunol.32. 1033-1042 (1988)

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公開日: 1990-03-19   更新日: 2016-04-21  

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