研究課題/領域番号 |
63450006
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
宗教学
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研究機関 | 大正大学 |
研究代表者 |
藤井 正雄 大正大学, 文学部, 教授 (30054638)
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研究分担者 |
鷲見 定信 大正大学, 文学部, 講師
星野 英紀 大正大学, 文学部, 助教授 (00054669)
山ノ井 大治 大正大学, 文学部, 助教授 (60054649)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1990
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キーワード | 「供養」儀礼 / 水子供養 / 動物供養 / ペット供養 / モノ供養 / 新宗教 / 伝統的仏教寺院 / 霊魂観 |
研究概要 |
現代日本の「供養」儀礼の実態的研究の最終年度に当たる本年は、これまで各研究者が独自に行なってきた研究成果を総合的に検討し、新たな概念枠組みの設定と、研究全体の構成の構築を明らかにすることを主な目的とした。 具体的には、われわれが今回の調査研究を行なうに当たって案出した「供養儀礼」という用語の持つ概念と定義を、各研究者の実態的研究から、調整し再検討することが重要かつ困難な作業であった。実態的研究が各研究者の方法であったため、研究成果の取りまとめに時間がかかったこととずれが生じたために、年度内での最終的な概念と定義の決定には至っていない。 各研究者の具体的な研究対象と補助研究者の研究もまとまり、最終的な研究全体の構成が確定した。それによれば、研究全体を俯瞰する総論としての現代日本における霊魂観の変遷と「供養儀礼」について、研究代表者である藤井正雄が担当する。各論としては、大きく二つに分類され、伝統的宗教の世界と新宗教を中心とした新しい「供養儀礼」の担い手の世界である。伝統的宗教の世界では、動物供犧、モノ供養、ペット供養などを中心に、その担い手と霊魂観の変遷を検討した。他方、新宗教を中心とした新しい担い手の世界の方は、弁天宗の水子供養を布教活動や教団活性化の梃とする独自性、松緑神道大和山の共同納骨堂の調査からみた日本人の遺骨崇拝観念の変容、天理教の長野市近郊農村への伝播と伝統習俗の受容などから、「供養儀礼」という形で表出する日本人の宗教的独自性の本質とその表出の変容を明らかにすべく活動した。
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