研究課題/領域番号 |
63450011
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
寺岡 隆 北海道大学, 文学部, 教授 (70000552)
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研究分担者 |
高橋 雅治 北海道大学, 文学部, 助手 (80183060)
中川 正宣 北海道大学, 文学部, 講師 (40155685)
瀧川 哲夫 北海道大学, 文学部, 助教授 (30098503)
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キーワード | IF-THEN法 / 対人関係 / 実験ゲーム / 社会動機模型 |
研究概要 |
目的:本研究は対人行動などの社会的交互作用事態の基本パラダイムの論理的相互関係を「社会動機論」を基盤として空間的に表現するための理論的基礎を与えること、すなわち直接的には「対人関係の事態空間」を論理的に構成することを目的としている。対象とする事態は「2×2型非零和」の利得行列で表現される事態群で、分析の基盤となる「社会動機」は利得和・利得差を考慮して構成される9種(単利・自虐・献身・加害・共栄・共倒・優越・卑下・平等)の規範模型である。 計画:本研究2年間の全体構成は8段階から成る。すなわち1)規範的社会動機模型の構成と事態設定、2)コンピュータ上への表現技法の開発、3)事態全体を対象とする規範的空間構成、4)事態構造論的観点比較、5)実験研究のための典型的事態選択と設定、6)最終状態確認のための実験実施、7)事態空間辞書作成、8)論文作成、である。 結果:上記8段階のうち、第1段階は動機模型が完成したが事態設定は最後のつめを行う段階に到達している。第2段階の表現技法はすでに完成しており、これによって任意の事態における規範的プレイヤーによる選択最終結果をすべてコンピュータ上に実現できるまでになっている。第3段階は試作的模型化はなされているが第1段階が最終結果になっていないので現時点では未完成である。同様な意味において第4・第5段階も未完成である。第6段階は予備的実験のみ行い、本実験は次年度に持越された。第7段階は本研究の最終目標であるが、当然、次年度になる。第8段階は論文作成であるので本来的に次年度の作業である。本研究で予定よりも多少遅れたのは第1段階の事態設定の問題に十分な検討を要する問題が生じたためであるが、次年度の初めには結論が出る予定であり、この結論さえ出れば他のプロジェクトもいわば自動的に進捗するので、計画変更は不要で全体として順調な状態にあるといえる。
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