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1988 年度 実績報告書

地域保存と地域開発-保存地域指定による地域社会の社会・経済構造の変化と開発効果に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 63450024
研究機関千葉大学

研究代表者

大塩 俊介  千葉大学, 文学部, 教授 (50083192)

研究分担者 池田 寛二  千葉大学, 文学部, 助手 (60144622)
岡元 行雄  名古屋音楽大学, 助教授 (90177098)
尾形 隆彰  千葉大学, 文学部, 助教授 (80125913)
鈴木 春雄  千葉大学, 文学部, 教授 (00011304)
キーワード地域保存 / 地域開発 / 開発効果 / 社会構造 / 経済構造 / 行政理念 / 行政機能 / 保存意識
研究概要

頭書した主題に関して、まず今年度は、都市の商家を中心とした地域類型をとり上げた。そして調査対象としては、代表的地域と考えられる高山市三町をとり上げた。
同地域は、文化庁の地域保存指定から十数年を経過しており、この間に保存指定による地域へのインパクトは徐々に現れている。保存指定は結果として開発(観光)効果をもたらし、保存機能の維持にも多くの問題点が現れている。この研究では、建造物や景観のフィジカルな変化、家族や地域の社会構造面での変化、職業・経済面での変化、自治的の行政理念や住民意識の面での変化を探り、これからの保存と開発の機能上の諸問題に関する予測上の知見を得ることを目的とした。
まず大塩と池田による現地との接渉、準備調査を、10月と12月の二回に亘って実施し、調査の企画と調査票の作成を行った上、1月下旬に約一週間、メンバーの全員と、学生調査員五名によって面接による世帯調査、留置による質問紙調査を実施した。回収は77世帯・216名であり、ほぼ全員に近い。
調査結果の分析は、現在なお続行中であるが、現在の集計段階から次のような傾向があらわれている。
(1)地域的には二之町により三之町に変化が多く、店舗が大きく増加している。二之町は一般に敷地面積の大きな家が多い。
(2)営業している家と仕舞屋(勤め人)との間に意識面での差が最も大きい。前者は保存指定によるメリットが大だが、後者にはない。
(3)世代差は質問紙法では十分に明らかでなく、別の方法が必要。
(4)住民の保存意識は依然としてかなり強いが、行政依存傾向も強い。
(5)屋台蔵を中心とした地区意識が保存機能に強い関係がある。
(6)現在後継者問題はあまり題在化していないが、固定資産税に関心大。

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公開日: 1990-03-19   更新日: 2016-04-21  

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