研究課題/領域番号 |
63450029
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研究機関 | 常磐大学 |
研究代表者 |
後藤 和彦 常磐大学, 人間科学部, 教授 (20162141)
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研究分担者 |
柄澤 行雄 常磐大学, 人間科学部, 助教授 (70161255)
常木 暎生 常磐大学, 人間科学部, 教授
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キーワード | 贈答行動 / おくりもの / ギフト / 互酬性 / 日本人の人間関係 |
研究概要 |
‘89年度には贈答行動研究の中心的作業のひとつである贈答行動実態調査を中心に、研究を進めた。この調査は変化しつつある若者の贈答行動と依然として伝統的な贈答行動が多い家庭の贈答行動の実態を把握すべく、学生とその世帯を対象にして、‘89年8月より‘90年7月までの全贈答行動を日記式に記録してもらっているものである。この調査を実施するため、4月より研究会が精力的に開催され、調査項目や記録書式などが検討された。 この調査は学生用、世帯用ともに「贈ったもの」「もらったもの」を分けて記録するようになっている。主たる記録項目は贈答行動が行なわれた月日、贈った相手・くれた人(性、年齢、自分・世帯との関係)、贈った品物、もらった品物(品名、換算金額、調達方法、包装、カ-ド・手紙)、贈答品を渡す方法(直接、配達など)さらに贈答の目的ないし理由である。この記録は一ケ月ごとに回収され、順次デ-タベ-スに収納されている。実査が経続して行なわれている間、二度の研究合宿において調査結果の分析をめぐって集中的に議論がなされた。 贈答行動実態調査の実行が'89年度研究実績のほとんど全てであるが、それ以外に茨城県の贈答行動に関するヒアリングが1件なされている。当然のことながら、参考になる文献・資料も引き続き収集され、取りまとめが試みられた。また報告書作成に向けての予備的な検討もなされている。 この調査の実施にあたっては、細かな事務的な作業が必要とされ、多くの労力がそれにさかれたけれども、現在のところ苦労しただけの成果が上がるものと確信している。
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