研究課題/領域番号 |
63450050
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
東洋史
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
大庭 脩 関西大学, 文学部, 教授 (50067451)
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研究分担者 |
上島 紳一 関西大学, 文学部, 助教授 (10184920)
芝井 敬司 関西大学, 文学部, 助教授 (00144311)
永田 英正 滋賀大学, 教育学部, 教授 (90027532)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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キーワード | 画像デ-タベ-ス / 敦煌漢簡 / 居延漢簡 / 冊書復原 / 特徴抽出 / 画像処理 / 敦煌漢簡用語索引 / Vocabulary Indices |
研究概要 |
本研究は大きく分けて、(1)画像デ-タベ-ス基礎研究、(2)敦煌漢簡画像デ-タベ-スの構築と索引の作成、(3)漢簡画像に対する画像処理と册書画像の幾何学的な特徴の抽出、から成っている。 まず、(1)では漢簡研究支援システム構築の際の基礎調査として、これまでに様々な分野において構築されている画像デ-タベ-スシステム、特に、それぞれのハ-ドウェア、ソフトウェア構成について概観し、システム構築の利点、問題点及び今後の可能性について論じている。 (2)では第一次敦煌漢簡約900本を対象として、これまで個々に蓄積した資料をもとに語彙の選擇を行ない、必要項目を整理して簡文デ-タベ-スを構築している。更に、このデ-タベ-スに漢簡画像を取り込んで釈読内容と関係付けて画像デ-タベ-スシステムとして実現している。特に、漢簡画像デ-タの入力段階においては、漢簡が複数葉並ぶ写真図録から一葉毎を自動的に切り出し、更に一字毎を半自動的に切り出す手法と漢簡の自動計測について詳しく説明している。このシステムを用いて漢簡に現れる漢代の人命、地名、官名、年号、成語・熟語などの用語索引を作成しており、同時に簡文の一字索引も出力することができる。漢簡研究を進める上でこのシステムが多くの研究資料の基盤として有効であるものと考えられる。 (3)では漢簡画像に対して代表的な画像処理技術である2値化処理、細線化処理などを用いながら、簡牘の文字の特徴や簡牘相互の関係を反映する幾何学的パラメ-タを検討している。最後に、これらのパラメ-タを1961年に復原した元康五年詔書册と1987年に復原した凌胡隧遺址出土の詔書册、及び居延漢簡册書に適用し、その結果を考察している。
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