研究課題/領域番号 |
63450052
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研究機関 | 青山学院大学 |
研究代表者 |
今野 國雄 青山学院大学, 文学部, 教授 (80064012)
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研究分担者 |
片桐 一男 青山学院大学, 文学部, 教授 (70118719)
石田 尚豊 青山学院大学, 文学部, 教授 (60000303)
吉田 孝 青山学院大学, 文学部, 教授 (50020326)
加茂 雄三 青山学院大学, 文学部, 教授 (80082593)
気賀 健生 青山学院大学, 文学部, 教授 (80082543)
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キーワード | 民衆運動 / 宗教 / 比較研究 / ヨ-ロッパ前近代 / ヨ-ロッパ近代 / ラテン・アメリカ / 南アジア / 日本 |
研究概要 |
1.総括として、本研究の意図を、民衆運動研究に際しては、運動を支えるイデオロギ-の複雑さを考え単純な理論化・一般化を慎しみ近代や先進諸国に限定せずあらゆる時代・地域の比較研究を試みることとした。 2.ヨ-ロッパ古代については、阪本浩「ロ-マ世界における組合の政治活動」で「民衆」の語義が明らかにされ、組合の結成、皇帝礼拝、民衆運動の変質、キリスト教徒の集団の成長が考察された。 3.ヨ-ロッパ近世については、気賀健生「『近代アイルランドのナショナリズム』、オコンネルのカトリック大衆運動の場合」で、カトリック、ナショナリズムによる農民大衆の民衆運動が解明された。 4.ヨ-ロッパ近代は、伊藤定良「ヨ-ロッパ近代における民衆運動、近代ドイツとポ-ランド民族運動」においてポ-ランド人問題を解明した。 5.加茂雄三「20世紀前半におけるニカラグアでの民衆闘争」においては、農民主体の民衆運動とアメリカへの反帝国主義闘争を解明した。 6.小名康之「インド・イスラム地域における民衆反乱と宗教」においては、従来の研究によってムガル帝国へのマラ-タの反乱の問題をとりあげ、問題点を整理し、農民層の解明について今秋の史料の発掘をまって解明することとした。 7.比較研究として、日本史の各時代の民衆運動のあり方を問題点としてとりあげ、新たな知見を得たが、古代史では、吉田孝「民衆の生活と文献資料において、研究の基礎的作業となる文献資料を検討し、石田尚豊「経塚と勧進僧」において、奈良・平安における庶民と仏教信仰を解明し、また片桐一男「阿蘭陀宿海老屋の『定式出入商人』」においては、「阿蘭陀宿」の資料を検討し、近世における問題を解明し、沼田哲「神祗官興復運動覚書」においては、明治維新における神官の運動と民衆運動とを解明した。
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