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1989 年度 実績報告書

東アフリカ海岸地方の口承文芸とスワヒリ語諸方言の位相に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 63450064
研究機関大阪外国語大学

研究代表者

宮本 正興  大阪外国語大学, 外国語学部, 教授 (60066701)

キーワードスワヒリ語 / シャアバン・ビン・ロバ-ト / イスラム / スワヒリ文学 / 『空想の国』 / 『自由の戦いの歌』
研究概要

口承文芸、(書かれた)文学作品、および言語の地域的・社会的種々性の解明を通じて、スワヒリ文化におけるイスラム文化要素とアフリカの土俗的文化要素の交錯状態を明らかにするという当初の問題意識は1989年3月発行の単著『スワヒリ文学の風土』でその大筋を明らかにした。
これを受けて、本年度は、現代スワヒリ語の文学の創始者とされるタンザニアの作家・詩人シャアバン・ビン・ロバ-ト(Shaaban bin Robert1909ー1962。イスラム化したアフリカ人。スワヒリ語を母語としたわけではないが全著作をスワヒリ語で発表)の作品に見られる言語を分析した。特にその作品の一部について、草稿から完成稿に至るまでの言語的推敲の跡を辿ることで、スワヒリ語表現の独自性を探ろうとした。
以上の結果は、「シャアバン・ビン・ロバ-トの推敲」および英文著書‘Swahili Manuscripts of Shaaban bin Robert'としてまとめた。前者はこの作家の小説の一つ『空想の国』(Kufikirika)の、後者は60000語を駆使し3000連の4行詩『自由の戦いの歌』(Utenzi wa Vita vya Uhuru)の草稿と完成稿に見られる表現法の異同を分析して、この詩人・作家のスワヒリ語の文体の性格を明らかにしようとしたものである。
アフリカに起源するものとイスラムに起源するもの、アフリカに起源するもののイスラム的変容、イスラムに起源するもののアフリカ的変容を探ろうとする本研究では、つづいてスワヒリ地方に住みついたアラブ人が残したスワヒリ語文献について考察をすすめたい。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 宮本正興: "シャアバン・ビン・ロバ-トの推敲" スワヒリ研究. 1. 1-50 (1990)

  • [文献書誌] 宮本正興: "文学から見たアフリカーアフリカ人の精神史を読む" 北川明(第三書館), 360 (1989)

  • [文献書誌] Masaoki MIYAMOTO: "Swahili Manuscripts of Shaaban bin Robert" 大阪外国語大学, 160 (1990)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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