研究課題
一般研究(B)
今年度は昨年度に実施した基礎研究を継続し、次のそれぞれの資料を報告書として印刷出版することになった。1.平野武研究員を中心とする研究グル-プが行った明治維新以後昭和初期に至るまでの宗教法制度に関する資料のうち、龍谷大学深草学舎に収蔵されている宗教関係図書について一応の整理を行ない、これを報告書として印刷出版する。資料は別添報告書のとおり290件の図書について、その編著者名および目次・内容を紹介するものである。これまで我国においては、宗教法制度に関する文献の整理および内容の紹介についてはほとんどなされていないのが現状である。したがって、この資料の整理・内容の紹介は、宗教法制度史の今後の研究にとって貴重なものとなろう。本研究は平成2年度以降も継続し、龍谷大学大宮図書館の宗教法関係資料について同様の整理を行なう予定である。同時に、これまで行なってきた明治維新期から宗教団体法制度に至るまでの宗教法制度史の研究を、前記の資料を利用しながら社会学的・宗教史学的・法律学的に統合研究する。2.安武敏夫研究員を中心とする研究グル-プが昨年度行なってきた連合国総司令部民間情報局(CIE)のマイクロフィッシュの整理については、(1)宗教法人令改正による宗教法人法案をはじめとする宗教法人法諸案の変更過程、(2)各法案に対する連合国、日本国政府および関係諸団体の意見、(3)現行宗教法人制度に至るについての前記(1)(2)の相互関係とその背景について研究を行なった。そのうえで本年度は、まず(1)の宗教法人法諸案の変遷を1949年の21条案、1950年の42条案、1951年の77条案に分類し整理のうえ、報告者として出版することになった。この資料の整理は我国において研究がなされていなかった貴重な研究である。平成2年度以降前記(2)(3)について研究整理を行なう。
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