研究課題/領域番号 |
63450091
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
霜鳥 茂 北海道大学, 農学部, 教授 (10001405)
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研究分担者 |
柿沢 宏昭 北海道大学, 農学部, 助手 (90169384)
秋林 幸男 北海道大学, 農学部付属演習林, 助教授 (00113506)
小鹿 勝利 北海道大学, 農学部, 助教授 (30001506)
成田 雅美 筑波大学, 農林学系, 助教授 (30164502)
石井 寛 北海道大学, 農学部, 助教授 (10002057)
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キーワード | 山林経済 / 村おこし / 施業体系 / 低コスト林業 / カラマツ林業 / 一村一品運動 / 住宅メ-カ- |
研究概要 |
本年度は前年度に引き続き、大きくは国際競争力のもてる低コスト林業の組織化のあり方を研究する分野と、山村活性化のための農・林産品を中心とした「村おこし」、リゾ-ト開発について研究する分野に分けて補足的に調査を実施した。これらの実体調査と併行して最近の全国的・全道的な資料を収集し、これらとの関連で北海道の位置づけを行い、問題点とあり方を検討した。 えられた知見の主なるものは以下のとおりである。 1).森林の造成・維持のためには、単に伐採のみならず、人為的な補助・保育作業が必要であり、また森林の諸機能は同時共存的に担われていることから、区分よりは諸機能のバランスを判断した合自然的な施業体系の確立が不可欠である。 2).製材業者は製材価格の低下を反映して立木価格を切り下げ、伐採圏を縮小しており、これが森林所有者の経営意欲を低下させる結果になっている。 3).カラマツ林業の振興のためには、計画的な資源政策の下で共同化・機械化による育林・素材生産コストの削減、中・大径材の用途開発のほか、補助金や多種融資等の見直しが必要である。 4).広葉樹木材産業は海外市場向の生産が崩壊する中で内需向けに構造転換し、この過程で合板工業はシナ、製材業はナラヘと樹種が集中し、また原木価格高騰の中で原木を海外市場に求める段階に入った。 5).住宅メ-カ-の製材調達の特徴は、規格化・精密化の中で部材工場の建設がみられ、乾燥材の使用の増加の中で製材工場への乾燥材出荷の義務づけ等がみられる。 6).一村一品運動の発展のためには、目的意識の必要性、自治体と住民との有機的結合、資金援助、地域間の協調性、地域の総合的発展との結びつきが重要である。 7).ゴルフ場は経営体自らが土地を取得するのに対し、スキ-場は国有地と道有地の割合が多い。ここでの利用優位の考え方には問題がある。
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