研究課題/領域番号 |
63450092
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研究機関 | 帯広畜産大学 |
研究代表者 |
久保 嘉治 帯広畜産大学, 畜産学部, 教授 (40003074)
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研究分担者 |
阿部 順一 帯広畜産大学, 畜産大学・農学部, 助手 (90091545)
山本 康貴 帯広畜産大学, 畜産学部, 助手 (90191452)
長南 史男 北海道大学, 農学部, 助教授 (00113697)
佐々木 市夫 帯広畜産大学, 畜産学部, 助教授 (70125384)
永紀 正和 帯広畜産大学, 畜産学部, 助教授 (90003144)
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キーワード | 経済活性化 / 技術進歩 / 地域間生産性格差 / 酪農の立地移動 / 大型畑作農業のモデル |
研究概要 |
北海道の農業を有する207市町村について、農業構造と経済活動レベルに関する指標を50〜60年について整理し、経済活性度による類型化しその要因を解析すべく、線型判別分析を試み、従来の地域区分とは異なる類型化を行ってみた。この結果、域外資源に依存する割合の高い畜産部門をより多く地域農業の構造に組み入れている所は、専ら域内資源に依存している土地利用型の耕種農業地域よりも、過疎化の進み方が緩かであること、集約的な土地利用に取り組んだ地域でも過疎化が余り進んでいないこと等が明らかになった。 酪農という特定部門を対象にして、生産量基準あるいは要素投入量基準による生産性指数を計測し、生産性向上要因や地域格差要因を解析することを試み、構造変化要因解析の試行を行った。この結果、費用関数の計測から北海道と都府県でともに規模の経済性が存在していること、異時点感では生産性の向上つまり技術進歩は規模の大きい経営で顕著であること、酪農の規模拡大や立地移動は生産性の高い地域で能力の高い経営でそれぞれ進展すること、などの知見が得られた。 畑作農業の市場開放下における展開指針と検討する目的で、生産費調査の組み替え集計を行ない、生産費を20〜25%低下させる可能性を究明し、地域的な経済活性化モデルの策定を行ってみた。このモデルは350ha位を一集団とする地域複合体で、高能率畑作経営、集約的畑作経営、畜産経営などから構成されるものである。 なお、この研究を推進する目的で、牛乳、牛肉、肥育豚、鶏卵、てん菜、大豆、小麦等の生産費調査個表(58〜63年)のデータをコンピュータファイルに格納し、次年度の分析に備えている。まこカナダとの比較研究を進める目的で、両国のデータを収集するとともに、酪農に関する比較分析のために、デフレータの作成を行った。
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