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本年度は、中学校2年生(14歳)と高校1年生(16歳)の各学年男女各5名計10名を対象とし、以下のような実験を行った。すなわち、各被検者は自分の身長の30%あるいは60%に相当する台上からフォ-スプレ-ト上にとび降り動作を行い、その際の着地動作および着地衝撃力について、16mm映画、地面反力および筋電図に記録し、それを分析・記録検討し、中学生および高校生期における着地衝撃緩衝能の発達的特徴を明らかにしようとした。
とび降り動作の試技条件としては、「両足着地で、できるだけ柔く着地するように」と指示し、1回の練習試技の後に、2回ずつ指示させた。16mm映画の撮影は、被検者の側方から毎秒64コマのコマ速度で行った。筋電図の被検筋は、右脚の大腿直筋、大腿二頭筋、前脛骨筋および腓腹筋の計4筋とし、台上からのとび降り開始直前から着地動作終了後までの筋活動をテレメ-タ-法により記録した。なお、被検者の右膝外側部にはコレクトロ・ゴニオメ-タ-を装着し、着地時の膝関節角変位を筋電図とともに記録した。地面反力は、前後方、左右方向および鉛直方向の3方向分力を、ストレンアンプを介してA/Dコンバ-タ-によりマイクロ・コンピュ-タ-に入力させ、フロッピ-ディスクにデジタル波形を記憶させ、後日5msecごとに標本抽出し分析した。
実験の結果として、着地衝撃緩衝能の指標である着地時の体重当り最大衝撃力は、小学生と比較して明らかに中学生あるいは大学生のほうが低下の傾向を示した。また、着地衝撃緩衝時間は個人差が著しく、必ずしも一定の傾向は認められなかった。地面反力曲線の変化パタ-ンからは、高校生では2峰性を示すパタ-ンが認められ、着地時に膝をより積極的に屈曲することにより、着地衝撃を緩衝しようとしていることが認められた。
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