研究概要 |
昭和63年度、平成元年度に引き続き、パソコンを主とするメディアミックスとしての算数数学の教材開発、それらを用いた授業の研究及び授業を通しての教師教育の観点から学生の指導法の研究を行った。代表者は附属中学校に設置されたコンピュ-タ教室での非CAI的授業のためのパソコンソフトを学生を指導して新しく開発し,それと併用するビデオ教材,模型等を作成し,授業実践をした。開発した教材は「モンテカルロ法による立体の体績」「線面の移動によって生成される立体」「立体の平面によって切断されてできるいろいろな図形」である。これらは、実際に学生に,平常の時間帯で50分の授業をさせ,その前後にIWAT,PCSDーS,事後には通常の学力テスト、全時間のビデオ収録、それをもとにしたプロトコ-ル分析等で、授業の結果を分析し,教師教育用の知見を得た。それと同時に理論的な結果として,従来の普通の授業では見られなかった異質のPーPグラフのパタ-ンの発見,また今回初めて試みた重み付けPーPグラフとその構造の研究もし,今後の研究課題として,引き続き研究されなければならないことが分った。分担者佐々木盛男は「算数教材研究」のカリキュラム開発研究を行い,授業研究にかかわる教師教育用ビデオ教材を6点作成し,学生視聴により視聴場面の実践的研究をした。分担者沼田稔は、教師教育の一環としての大学数学の理解促進のためのパソコン教材を12点作成した。分担者中嶋文雄はふくらまし教材として利用できる教材開発を意図して,ダッフィンの微分方程式を研究した。分担者小宮山晴夫は教師教育用として空間図形イメ-ジ化に役に立つパソコン教材,クラインの壺等を作成した。
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