研究課題/領域番号 |
63460018
|
研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
北村 崇 近畿大学, 理工学総合研究所, 教授 (10013426)
|
研究分担者 |
千川 道幸 近畿大学, 理工学総合研究所, 助手 (50179941)
辻 勝文 近畿大学, 理工学部数学物理学科, 助教授 (30088439)
小西 健陽 近畿大学, 理工学部数学物理学科, 助教授 (00088501)
|
キーワード | ミリ秒時間差の到来シャワ- / 連続到来する空気シャワ-の頻度 / 10^<14>eV以上の高エネルギ-ガンマ線バ-スト / 原始ブラックホ-ル / 超新星爆発 / クォ-ク・ナゲット / 50km以上拡がった空気シャワ- / 4sigma以上のずれ |
研究概要 |
電気回路系において、未だ不本意な点や、空気シャワ-が飛来した絶対時間の精度など、更に検討し改良せねばならない。これらは漸次改善することとし、一応本格的な連続観測を平成元年8月から開始した。8月17日から9月29日までの第1期、11月27日から12月26日までの第2期と更に談3期観測は続行して2月末までとあり、総有効観測時間は1935.7時間、イベント数は31750例で平均トリガ-頻度は16.4/hであった。 観測によって得られたTDCのデ-タにTOF法を用い、空気シャワ-の到来方向を求め、天頂角の誤差は約2度、方位角は約5度より小さい。これは当初の予期値と一致している。時間当りの到来シャワ-のイベント数をパソコンによるオンライン解析と、到来時刻をパソコン画面上に表示してモニタ-できる。殆どのイベントは平均頻度を中心としてポアソン分布に従うことが確かめられたが、上記の観測中、3sigmaを越える例が数例あった。(デ-タを採る時間幅に依って結果が変わるので解析が難しい)。更に0.8秒以内に10イベント以上入射した例が1例ある。これらのイベントが異常な現象であることを断定できる解析方法を検討中である。 装置は安定に動作しているので、漸次改良を加えながら連続観測を続行しているが、sigma値より離れているイベントと天体現象と関連するためには絶対時間を精度よく決定する必要がある。その絶対時間を原子時計によりμsの精度まで高めること、またNIM/CAMAC回路では、1ms/eventのデ-タ蒐集が限度であるのでこれをディジタル・メモリ-を併用してμsまで接近したイベントを記録できるようにする方策を進めている。
|