研究課題/領域番号 |
63460018
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
核・宇宙線・素粒子
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
北村 崇 近畿大学, 理工学総合研究所, 教授 (10013426)
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研究分担者 |
千川 道幸 近畿大学, 理工学総合研究所, 助手 (50179941)
辻 勝文 近畿大学, 理工学部数学物理学科, 助教授 (30088439)
小西 健陽 近畿大学, 理工学部数学物理学科, 助教授 (00088501)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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キーワード | ミリ秒時間差の到来シャワ- / 連續到来する空気シャワ-の頻度 / 10^<14>eV以上の高エネルギ-γ線バ-ス / 原始ブラック・ホ-ル / 超新星爆発 / クオ-ク・ナゲット / 50km以上拡がった空気シャワ- / 4sigma以上のずれ |
研究概要 |
電気回路系や絶対時間測定の誤差において、未だ不本意な点があるが、検出機を設置している屋上を移転させられる可能性があるので、不完全な点は漸次改良することとして、平成元年8月から観測に入った。途中修理のためストップした時期もあるが、2月末までに総有効観測時間は1935.7時間、イベント数は31,750例あり、その平均頻度は16.4/hであった。 観測されたTDCのデ-タにTOF法を用い、空気シャワ-の到来方向を定めた。その天頂角の誤差は約2度、方位角は約5度で、この誤差は当初の予期通りである。観測中のモニタ-は、時間当りの到来シャワ-のイベント数をパソコンによるオンライン解析することと、その到来時刻をパソコン画面上に表示することによって行われている。 観測された殆どのイベントは平均頻度を中心としてポアソン分布に従うことが確かめらさている。しかし2月末までの観測中、3sigmaを越える例が数例あった(数を明確にしないのは、時間幅に依って異なるため)。更に0.8秒以内に10イベント以上入射した例が1例ある。これらのイベントが異常な現象であることを断定できる解析方法を検討中である。 sigma値より大きく離れているイベントと天体現象との関連を調べること、50km以上離れた空気シャワ-観測装置(岡山大および乗鞍山頂)とのコインシデンスを取るためには絶対時間を精度よく決定する必要がある。その絶対時間を原子時計によりμsの精度まで高めること、またNIM/CAMAC回路では、1ms/eventのデ-タ蒐集が限度であるのでこれをディジタル・メモリ-を併用してμsまで接近したイベントを記録できるようにする方策を進めている。
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