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1989 年度 実績報告書

ガ-ネット中の陽イオン分布と生成環境に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 63460052
研究機関東京工業大学

研究代表者

岡田 清  東京工業大学, 工学部, 助教授 (80114859)

研究分担者 田中 清明  東京工業大学, 工業材料研究所, 助手 (00092560)
キーワード希土類ガ-ネット / 結晶構造 / 分析電顕
研究概要

チョクラルスキ-法により〔111〕方向に育成された希土類ガ-ネットLa_<2.5>Lu_<2.5>Ga_3O_<12>(LLGG)とGd_3Sc_2Ga_3O_<12>(GSGG)結晶には、ファセットができる。このファセット及びオフファセット領域の間で、バルクの化学組成は変わらないが格子定数が少し違っていることから、陽イオンの席占有率が異なっている可能性が示唆されている。そこで、これらの結晶構造を精密に解析し、各原子の席占有の状態について調べた。X線強度の測定には約0.1mmの大きさに成形した球状結晶を用い、多重反射や消衰効果を十分に吟味しながら数百の独立な回折強度を精密に測定した。原子座標、席占有率、異方性温度因子、異方性消衰効果をそれぞれパラメ-タとして最小自乗法で構造の精密化を行い、最終のR因子として1.7〜1.8%を得た。このようにしてX線構造解析から求めた化学組成は、ICP分析装置により求めた値とよく一致した。また、ファセット領域とオフファセット領域間の組成の違いは殆んどなかった。これは、分析電顕による微小領域分析でも同様であった。ガ-ネット構造には陽イオン席として、8、6、4配位席がある。これらの席占有率を解析した結果は以下のようであった。LLGGでは、8配位席は85%がLa原子で15%がLu原子、6配位席は100%Lu原子、4配位席は97〜99%がGa原子で残りの1〜3%が空孔であった。一方、GSGGでは、8配位席は100%Gd原子、6配位席は92〜95%がSc原子、2〜4%がGa原子で残りの3〜4%が空孔、4配位席は95%がGa原子で5%が空孔であり、酸素位置にも約3%の空孔が存在していた。以上いずれのガ-ネットでもファセット領域とオフファセット領域での各原子の席占有率の差は高々2〜3%で、あるとしてもほんのわずかな違いに過ぎないことが分かった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] H.Morikawa,Y.Shimizugawa,Y.Tabira,T.Sato: "Characterization of Fe_<80>P_<16>C_4amorphous alloy powders made by rapid guenching water atomization process" J.Non-Cryst,Solids. 110. 74-80 (1989)

  • [文献書誌] K.Ohgaki,M.Ohgaki,K.Tanaka,F.Marumo,H.Takei: "Electron-density distribution in ilmenite-type crystals,IV Iron(II)tilanium(IV)trioxide,FeTiO_3" Miner.J.14(5). 179-190 (1989)

  • [文献書誌] 岡田清,大津賀望: "種々のカオリン鉱物の分析電子顕微鏡による化学組成分析" 鉱物雑.

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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