研究課題/領域番号 |
63460074
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
大南 正瑛 立命館大学, 理工学部, 教授 (60066587)
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研究分担者 |
大浜 信一 石川島播磨重工業(株), 航空宇宙事業本部, 部長
坂根 政男 立命館大学, 理工学部, 助手 (20111130)
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キーワード | 高温 / 一方向凝固材 / 超合金 / 低サイクル疲労 / クリ-プ疲労 / 弾性定数 / 異方性 |
研究概要 |
本年度においては昨年度の研究に引続き、MarーM247一方向凝固超合金を用いて10分間の引張ひずみ保持時間を伴う高温クリ-プ疲労試験を1173Kにおいて実施した。さらに、一方向凝固板がどのような弾性定数異方性を有しているかを明らかにするため、弾性定数異方性を考慮に入れた3次元有限要素法解析を実施するとともに、一方向凝固板の弾性定数の簡易推定法を開発した。 1.10分保持を伴うクリ-プ疲労試験における破損寿命は保持を伴わない疲労と同様の負荷方向依存性がみられた。すなわち、0°方向では最も寿命が長く、45°方向は最も短寿命、さらに90°方向では中間の破損寿命となった。 2.保持期間中の応力緩和挙動は負荷方向には大きな依存せず、初期応力によってほとんど決定されることが明らかにされた。また、加速域のクリ-プ特性から保持期間中の応力緩和挙動の推定が可能であることが明らかにされた。 3.各結晶粒の凝固方位が〔001〕方位である場合には、一方向凝固板全体の有限要素法解析から求められた弾性定数マトリックスはロイスおよびフォ-クトの平均から求められたそれらと精度良く一致した。さらに、この場合の弾性定数マトリックスは正方晶系の異方性を有していることが明らかにされた。また、正方晶系の主軸を解析的に求めるとともに、簡易的に主軸を求める方法を開発した。 4.各結晶粒の結晶方位が〔001〕から15°程度のズレを有する場合にも、有限要素法解析結果とロイスおよびフォ-クトの平均から求められた弾性定数マトリックスとは精度良く一致した。また、この場合の弾性定数マトリックスは近似的に直交異方性とみなして良いことが明らかにされた。さらに、直交異方性主軸の簡易推定法を開発した。
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